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ファイザーのCOVID-19ワクチン接種者の死亡率がモデルナより高い:研究

フロリダ州の最高保健責任者であるジョセフ・ラダポ博士(Dr. Joseph Ladapo)が共同著者を務めたプレプリント論文によれば、ファイザーのCOVID-19ワクチンを接種したフロリダ州の成人は、モデルナのワクチンを接種した人に比べ、ワクチン接種後の死亡リスクが高いことが判明しました。

研究では、2020年12月18日から2021年8月31日までに、施設に居住していない約920万人のフロリダ州の成人のうち、ファイザーまたはモデルナのワクチンを6週間以内に2回以上接種した人を特定。その中から年齢や性別などを基準にマッチングを行い、約150万人を対象に分析しました。半数がファイザー接種者、残り半数がモデルナ接種者となっています。

解析の結果、ファイザー接種者の全死因死亡率は10万人あたり847人で、モデルナ接種者の618人よりも高く、心臓関連の死亡やCOVID-19による死亡リスクも高い傾向がみられました。

ファイザーとモデルナはいずれも本件に対するコメントには応じていません。

この研究は査読前のプレプリントとして、2025年4月29日にmedRxivで公開されました。

ラダポ博士はX(旧Twitter)上で、「医師がファイザー接種で死亡リスクが高まる可能性を伝えましたか? フロリダで分かったことであり、他の研究も同様の結果を示しています」と述べました。

この研究には、フロリダ州保健局の他2名の職員も共同著者として参加しています。

また、マサチューセッツ工科大学のレツェフ・レヴィ教授(共同著者)とラダポ博士は、過去に複数の研究で懸念すべき結果が出たことを理由に、ファイザーとモデルナのCOVID-19ワクチンの中止を提案しています。

論文の限界としては、マッチングによって研究対象者の規模が縮小されたことや、併存疾患の考慮がなされていない点が挙げられています。

この研究は、ワクチンが標的とする疾患とは無関係な全死因死亡率や他の健康指標への影響、すなわち「非特異的効果」を評価する研究群の一部でもあります。

2023年に公開された以前の臨床試験分析では、ファイザーとモデルナの両ワクチンとも、全死因死亡率に明確な影響はないと結論づけられました。この研究では、ワクチンがCOVID-19による死亡を防ぐ一方、心疾患による死亡が増加し、その効果が相殺されたと報告されています。ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンは、より良い結果を示したとされています。

また、ラダポ博士らは、退役軍人省のデータを使用した過去の3件の研究を引用し、そのうちの1つではファイザー接種者のCOVID-19による入院・死亡リスクが高いこと、もう1つでは心筋梗塞や脳卒中のリスクが高いことが示されていたと指摘しました。

今回の研究がより精緻なマッチングと大規模な対象集団に基づいている点も、差異の要因だと彼らは説明しています。

一方、研究に対する批判もあり、「なぜ未接種者との比較が含まれていないのか?」と、ペンシルベニア大学ペレルマン医学校のジェフリー・モリス教授がXで疑問を呈しました。

レヴィ教授はXで、「ワクチン接種者間の比較は、未接種者との比較に比べて、交絡因子の影響を減らす上で有効な方法です」と述べ、今回のアプローチの意義を強調しました。

(翻訳編集 日比野真吾)

メリーランド州に拠点を置く大紀元のシニアリポーター。主に米国と世界のニュースを担当。