作戦の基盤となる衛星通信の確保(提供:防衛省 宇宙領域防衛指針 概要)

防衛省「宇宙領域防衛指針」発表 安全保障政策の新たな枠組み示す

防衛省は2025年7月28日、宇宙空間の防衛態勢に関する「宇宙領域防衛指針」を発表した。

防衛省は今回、宇宙の利用が通信や観測、測位などの社会基盤として不可欠であることを強調し、そのうえで、宇宙空間が国民生活や経済活動の根幹を支えると同時に、日本の安全保障上も陸・海・空に続く軍事作戦の中核になりつつある現状を明記している。

具体的には、中国やロシアなど海外勢による軍用衛星や通信衛星の増強、そして他国衛星の妨害能力や対衛星兵器など新たな脅威の拡大傾向を指摘した。また、ロシアによるウクライナ侵略時にウクライナ軍が民間の商用衛星通信・画像を軍事目的で活用した事例も例示し、宇宙空間の「戦闘領域化」が進んでいると分析した。

▶ 続きを読む
関連記事
日米韓は9月、東シナ海などで共同訓練「フリーダム・エッジ26」を実施する。中国軍機、ロシア軍艦艇、北朝鮮の弾道ミサイルが相次ぐ中、情報共有と即応態勢の強化を図る
海自イージス艦「ちょうかい」が、トマホーク実射試験と米国での改修・訓練を終え、8月30日に佐世保へ帰港予定。海自初の発射能力保有艦として、反撃能力整備が具体的段階に入る
中露の緊密な連携がもたらす地政学的危機と、日本の新インテリジェンス体制『国家情報局(NIB)』の脆弱性を冷徹に解剖。民間企業に忍び寄る技術強奪や認知戦の脅威に対抗する、ビジネス防諜のあり方を提言
8月15~20日にかけ、ロシア艦艇が宗谷・対馬海峡を航行し、中国軍機は東シナ海で飛行。北朝鮮も弾道ミサイルを発射した。日本周辺の複数海空域で緊張が続く
日豪両防衛相は、長射程ミサイルの発射試験で協力する方針を確認した。国内で十分な試験空間を確保しにくい日本は、豪州の広大な試験場を活用し、反撃能力の実効性向上を目指す