北京市郊外・密雲区太師屯鎮の老人ホーム内。31人が死亡した施設の壁には、濁流の中で助けを求めたとみられる泥まみれの手形が残されていた。(スクリーンショット)
住民「警報なし」「逃げられなかった」

逃げ場なき老人ホーム 警報なきダム放流で老人31人死亡 =中国・北京

中国・北京市郊外で発生した記録的豪雨と複数の水庫(ダム)からの無予告放流により、密雲区太師屯鎮の老人ホームでは31人の高齢者が死亡する大惨事となった。しかし、この事件は、政府発表では断片的にしか触れられず、現場周辺はすでに封鎖され、記者や住民の接近すら制限されている。

7月28日未明、密雲ダムが放流を開始したが、事前に警報はなく、住民は「(避難する時間は)5分もなかった、水が一気に入ってきた」と振り返る。施設には自力避難が困難な高齢者が69人もおり、31人が犠牲になった。洪水が引いた後に取材に入った記者によると、室内には約2メートルを超える水位の痕跡が残されており、壁には、濁流の中で助けを求めたとみられる泥まみれの手形も確認されたという。

この悲劇を報じた国内大手メディア「財新」の記事は、直後に削除され、関連するセルフメディアの転載記事も次々と検閲対象となった。当局による情報封鎖の姿勢は一貫しており、市民からは「老人ホームだけでなく孤児院も被害を受けたが、報道されていない」「封鎖がすべてを覆い隠している」と怒りの声が上がっている。

▶ 続きを読む
関連記事
関係者は、広範な内部抵抗と指揮機能の混乱が中国の習近平国家主席の権威に対する拒絶だと指摘する。   […]
中国サッカー協会が処分決定を発表した後、北京国安足球倶楽部は29日、公式ウェイボーに「人は見ている、天も見ている。頭上三尺に神あり」と投稿し、処分への不満を示唆したと受け止められ、ネット上で急速に議論が広がった。
張又俠の拘束をめぐる疑問が国際的に広がる中、中共国防部の定例記者会見では海外メディアの追及が相次いだが、当局は明確な回答を回避し、関連する質疑は公式記録から削除された
複数の中共軍関係者によると、1月24日に中央軍事委員会副主席の張又俠が失脚したことが公式に発表される数時間前、軍事委員会は「臨戦状態」に相当する最高水準の統制措置を発動していたという
張又俠が拘束される前に書いたとされる秘密書簡がネット上で拡散し、大きな注目を集めている