イメージ画像。(Shutterstock)
発言は秒で検閲、年金は死者に支給しても「気づかなかった」?

死者や服役者にも年金支給 中国7省で不正発覚 総額16億円超

国民の老後を支えるはずの年金制度が、中国で再び信頼を失いつつある。昨年度の監査では、北京や江蘇省、河南省など少なくとも7つの省や市で、死亡者や服役者にまで年金が支払われていたことが判明。不正支給の総額は8千万元(約16億円)を超えた。

当局は「データ更新の遅れ」や「情報共有の不足」が原因と説明する。しかし、銀行口座の入出金を即座に把握し、ネット上の言論を秒単位で監視できる中国政府が、年金の確認だけは「困難」とする姿勢に、国民の疑念は深まっている。

SNS上では「結局は役人の懐に入ったのではないか」といった批判が相次ぎ、専門家も「今回の不正は氷山の一角にすぎない」と指摘する。

▶ 続きを読む
関連記事
白タク急増で10時間走っても赤字? 中国・東北でタクシーが一斉スト。追い詰められた運転手たちの町で何が起きているのか
冬に入って以降、中国の多くの地域で呼吸器系疾患が流行のピークを迎えつつあり、少なくとも17の省でインフルエンザが流行している。北京では他地域に先駆けて流行がピークに達し、インフルエンザの陽性率は45%近くに上っている
日本維新の会の石平参院議員は4日、自民党の麻生太郎副総裁が「(高市首相は)中国からいろいろ言われているが、言われるぐらいでちょうどいい」と発言したことについて、「むしろ、中国から文句の一つも言われない日本の指導者の方が要注意であろう」と同意した
湖南省の湘雅二病院で新生児が2度の開胸手術後に死亡した。遺族は医療ミスを疑い、病院側は死亡原因も監視映像も示していないという。ECMOや呼吸器の取り外しも同意なしとされ、危篤時も父親は面会できなかった
中国SNS「ウェイボー(微博)」で異例の凍結ラッシュ。「于朦朧事件」に触れた人は次々と凍結され、利用者の怒りが高まっている。