中共幻想に溺れるな 米エリートに警鐘 WTO・香港・南シナ海で示された制度的不誠実
アメリカのシンクタンク「ハドソン研究所」中国センター所長の余茂春氏が、ワシントンのエリート層に宛てた公開書簡で「中国共産党(中共)への幻想を捨てよ」と訴えた。余氏は、WTO加盟、香港の「一国二制度」、南シナ海問題などの事例を挙げ、中共は国際協定に署名して利益を得た後、義務の解釈を一方的に変え、最終的には約束を踏みにじる「制度的な不誠実」を繰り返してきたと指摘。冷戦後の対中関与政策はすでに破綻しており、もはや中共の「言葉」ではなく「行動」のみを基準に国際秩序のリスク管理を行うべきだと強調した。。
「古い悪癖というものは、最も直りにくい。とりわけ、郷愁を戦略思想と勘違いしているエリートたちはそうだ」と、余氏はワシントン・タイムズ紙への寄稿で述べている。余氏は、トランプ政権第1期で国務省の対中政策首席分析官を務めた経歴を持ち、トランプ政権の対中政策の指南役とされていた中国系米国人研究者である。
余氏によれば、現在もなお、ワシントンやブリュッセル、さらには欧州のいくつかの首都には、「中国共産党は説得すれば『大きな取引』ができる」と信じる人々が存在するという。彼らは、「時間をかけて柔軟な姿勢で交渉すれば、北京はウクライナや中東の戦火終結を手助けし、世界市場を安定させ、さらには中共が数十年にわたり続けてきた貿易不均衡や知的財産窃取を是正する可能性すらある」と信じているのだ。
関連記事
台湾の著名司会者・蔡康永氏が民進党候補の選挙集会に出席したことで、中国での広告やインタビュー記事、番組が相次いで削除された。元産経台北支局長矢板明夫氏は、中国で稼ぐことは「悪魔から小遣いをもらうようなものだ」と指摘
中国共産党がチベットでドローンや顔認識、AIを組み合わせた監視体制を拡大している。法輪功学習者への監視や、生体認証・予測型警務、海外への統治手法の広がりも報告されている
習近平の健康状態をめぐり再び注目が集まっている。米メディアは、訪米時に中国側が5時間の休憩時間や専用休憩室を求め、歩行距離や立っていられる時間まで考慮して日程を組んだと報じた
習近平の9月の訪米で、中国側がホワイトハウス内の専用休憩室を要請し、日程には約5時間の空きが設けられたと米紙が報道。健康状態への関心が再び高まっている
中国共産党では第21回党大会に向けた人事が動き始めている。高級幹部の高齢化と世代の断層を背景に、1970年代生まれの幹部が中央委員会にどこまで進出するのか。習近平体制の人事と有力候補を分析