マドゥロ氏拘束を「餌」に米政府を標的か 中国共産党系ハッカー集団の手口
サイバーセキュリティの専門家は、中国共産党系のハッカー集団が1月初旬、米国政府および政府当局者に対し、フィッシングメールを送信した可能性があると明らかにした。メールの件名は、米軍によるベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の拘束に関連するものだった。これは、中国のハッカーが時事ニュースを「餌(ルアー)」として利用している実態を浮き彫りにしている。
スイスに本社を置くグローバル・サイバーセキュリティ・データ保護企業のアクロニス(Acronis)によると、1月5日、「米国は今、ベネズエラの次の一歩を決定する」という名称の圧縮ファイルが、一般公開されているマルウェア分析プラットフォームにアップロードされた。
同社の研究員がこのファイルを分析したところ、プログラムの特徴的な書き方(コード)や、攻撃に使用されたサーバーなどの設備(インフラ)の共通点から、これが「ムスタング・パンダ(Mustang Panda)」と呼ばれるハッカー集団によるものだと判断した。研究員によれば、実際にターゲットが被害を受けたかどうかは不明だが、マルウェアが侵入した場合、攻撃者はターゲットのコンピュータからデータを窃取し、継続的なアクセスが可能になるという。
関連記事
米国人記者トーマス・ポーケン被告が、中共の情報機関員の指示で情報提供や報告書作成を行い、報酬を受け取っていたことを認め、有罪答弁した。量刑は9月1日に言い渡される予定で、最長10年の禁錮刑などが科される可能性がある
ドイツ当局は、中共のために情報収集を行った疑いで中国系ドイツ人夫婦を逮捕した。大学や研究機関の先端技術、軍民両用技術の流出リスクに改めて注目が集まっている
米国がAI半導体「H200」の中国向け輸出を認めた後も、中共当局は国内企業に購入禁止を続けている。専門家は、中国側が規制の隙間を突き、先端半導体や海外の計算資源を迂回利用していると指摘。ファーウェイのチップについても、宣伝色が強いとの見方が出ている
米カリフォルニア州アルケイディア市の前市長アイリーン・リー・ワン容疑者が、中共政府の違法代理人として活動した罪を正式に認めた。量刑審理は10月に予定
ドイツで、中共のためにスパイ活動を行った疑いで夫婦が逮捕された。2人は通訳や自動車業界の関係者を装い、大学や研究機関の教授らに接触。軍事転用可能な先端技術の情報を狙っていた