ギリシャで空軍大佐を拘束 中共への機密情報漏えい疑い

2026/02/07 更新: 2026/02/07

ギリシャ当局は最近、注目を集める軍内部の案件を公表した。ギリシャ国防総参謀部 は2月5日、国防省が現役軍人1人を拘束したと発表した。同軍人は、機密性の高い軍事情報を第三者に漏えいした疑いがあり、国家利益を損なう可能性があるとされている。

ギリシャ軍の発表によると、拘束は5日午前、軍事管理区域内で実施された。軍事司法当局が主導し、複数国の関係機関と連携したうえで、検察当局の監督の下で行われたという。軍は、当該軍人が軍事刑法に違反し、軍事安全と極めて密接に関わる機密情報を不正に収集し、外部に伝達した明確な兆候があると指摘している。

その後、ギリシャの複数のメディアは、拘束されたのは空軍大佐であると報じた。一部報道によれば当該将校は中国共産党(中共)のために諜報活動を行っていたことを認めたとされる。

関係筋によると、ギリシャ当局は約2か月前、同盟国の情報機関からの通報を受け、この案件について水面下で捜査を開始していた。捜査期間中、ギリシャ国家情報局 NIS はこの将校を長期にわたり監視し、証拠の収集を進めていた。

安全当局は最近になり、外部に流出したとみられる機密情報の量が増加し、内容もより重要性を増していると判断し、リスクが高まったとして即時対応に踏み切った。現在、当局は他の類似案件にも関与している可能性について捜査を続けている。

この将校は大佐という高位にあり、NATO内部の文書や重要なデータを含む、多数の高レベルの軍事情報に接触できる立場にあった。捜査当局は、機密文書へのアクセス時に残されたデジタル記録、いわゆるデジタル足あとを通じて不審な行動を把握したという。関係者によれば、この将校はQRコードの読み取りなどを利用し、極めて機密性の高い情報を北京に送信していた疑いがある。

グリークシティタイムズは、容疑者の具体的な氏名は公表されていないものの、空軍内で通信および電子システムを担当する極めて重要な職務に就いていたと伝えている。

初期調査では、この将校が暗号化通信専用のソフトを使用し、空軍や全軍、さらにはNATOに関する情報を中国に送信していた可能性が示されている。中国側は、これらの指摘について現時点で公式なコメントを出していない。

ギリシャ当局は特に、この案件における情報の受け取り先は、ギリシャの近隣国や従来の安全保障上の対立国ではないと強調している。しかしある情報筋によれば、利益を得ていたのは中共だという。

実際、ギリシャで同様の事案が明らかになるのは今回が初めてではない。2025年7月には、ギリシャのタナグラ空軍基地付近で、中国人4人が拘束された。この4人は、ラファール戦闘機や周辺の軍事施設を撮影していた疑いが持たれていた。4人は観光客と自称しており、その中には未成年者も含まれていた。

警察は4人から基地の運用に関する大量の映像データを押収した。当局はこれがより大規模な情報収集活動の一環ではないかとして捜査した。この事件は、中共がヨーロッパの先端軍事技術を探っているのではないかとの懸念を呼んだ。

同様の案件はギリシャに限らない。フランス検察当局も2月4日、国内で中共のためにスパイ活動を行った疑いで4人を拘束したと発表した。この中には中国人2人が含まれている。彼らはスターリンクを利用して、フランス政府および軍の機密データを不正に取得しようとした疑いがある。捜査は現在も続いている。

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