北京に位置する中南海は、中国共産党の権力の中心地。(Mark Schiefelbein - Pool/Getty Images)

第21回党大会を前に「虎退治」頻発 中共上層部の闘争が白熱化

2025年、中国共産党(中共)の「虎退治(高官摘発)」は過去最多を記録した。2026年も年明け早々、すでに10人の高官が失脚し、ついに軍事委員会副主席の張又侠までもが失脚した。しかし、張又侠の調査については、主に権力闘争が原因であるとの見方が大勢を占めている。

1月31日、中共当局は応急管理部長の王祥喜を調査中であると発表した。官製メディアの統計によると、1月だけで8人の「中管幹部」が落馬した。「中管幹部」とは、中共中央が直接管理する上層官員を指し、その多くは副部長級以上の階級である。

この8人には王祥喜のほか、新疆生産建設兵団副司令官の李旭、核工業集団元総経理の顧軍、内モンゴル自治区元党委員会書記の孫紹騁、水利部元副部長の田学斌、国家林業・草原局元局長の張建龍、中央巡視組副組長の楊宏勇、成都市人大元主任の包恵が含まれる。

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中共軍内部で、習近平政権による粛清への不満が臨界点に達しつつある実態が浮かび上がってきた。海外にいる元中共幹部の杜文は、前線将官との直接のやり取りを通じ、兵士の6割以上、将校の8割以上が張又俠・劉振立に同情していると明かした
共産党軍ナンバー2の張又俠が失脚。背景には「東南派」と「西北派」の激しい派閥抗争と、習近平の軍事特権を脅かす「人事推薦」があった。習の独裁体制を公然と批判した張が、いかにして制圧されたかの内幕を暴く
中南海の「危険な職務」とされる中央軍事委員会副主席。彭徳懐から最新の張又侠まで、失脚や非業の死を遂げた8人の足跡を辿り、クーデターを恐れる最高権力者との間で繰り返される、凄惨な権力闘争の闇を暴く
失脚した2人の将軍に対する再度の批判と習近平への忠誠の呼びかけは、異例の軍トップ交代を経て、中国軍内部に動揺が広がっていることを示唆している