2026年1月、制裁対象のタンカー「ベラ1号」の横に停泊する米沿岸警備隊の巡視艇。(米国沿岸警備隊提供)

千里にわたる追跡 米軍、インド洋でベネズエラ産原油輸送の中国向けタンカーを拿捕

米国防総省は2月9日、米軍がインド洋でタンカー1隻を拿捕したと確認した。問題の船舶はベネズエラ産原油を積載し、中国に向けて航行していた疑いがあり、船名は「アクイラ2号(Aquila II)」という。今回の作戦はカリブ海からインド洋まで追跡を続け、ほぼ地球半周に及んだ。

ピート・ヘグセス米国防長官はX(旧ツイッター)への投稿で、前夜、米軍が武力衝突なく同船に対し海上臨検権(Right-of-visit)を行使し、拿捕と立ち入り検査を実施したと明らかにした。ヘグセス長官は、同船が追跡を回避しようとしたが、米軍が監視を継続し追尾したと説明し、制裁を回避しようとする「影の船団」に対し、米国は世界規模で拿捕を実行する能力があると警告した。

ヘグセス長官は、「アクイラ2号」はスエズ型タンカーで、カリブ海で特定された時点から米軍の重点監視対象となっていたと述べた。今回の作戦は、米軍の封鎖計画「サザン・スピア」の一環であるという。米国側が先月、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を拘束した後、ドナルド・トランプ大統領はベネズエラに対する全面的な石油封鎖を命じていた。

▶ 続きを読む
関連記事
2026年中間選挙における、米国各州の「州政の完全制覇(知事・上下両院の独占)」を巡る激戦の状況を解説。共和党・民主党双方の焦点となる州や注目候補の動向など、今後の米政治を占う重要ポイントをまとめた
市場の仕組みを無視した安易な「富裕税」を痛烈に批判。富裕層はすでに社会に多大な貢献をしており、彼らの財産を奪うことはイノベーションの阻害につながると警鐘を鳴らす論説
中間選挙を控えた米国の生活費事情を紐解く。インフレやガソリン価格の高騰、住宅ローン金利の高止まりなど、有権者を直撃する経済課題について、両党の政策実績や州ごとの違いから現状を徹底解説する
米ワシントン州のホッブス州務長官が、有権者登録において市民権を確認するシステムがないと発言し波紋を呼んでいる。連邦当局は非市民の登録に懸念を示しており、州の選挙管理のあり方が問われる事態となっている
米中間選挙において、身内に距離を置かれたオバマや遊説を避けたバイデンに対し、トランプは自ら「最高応援団長」として猛烈に全国を駆け回る。逆風の世論調査にも怯まず、強気に自らを売り込む姿を追う