トーマス・ペイン(1737–1809)と『コモン・センス』の表紙。Getty Images

トマス・ペインの視線から見る米国の現在

この週末、私はトマス・ペインの『コモン・センス』に改めて向き合い、重い気持ちで過ごした。1776年1月に刊行されたこの小冊子は、印刷が需要に追いつかないほど読まれ、文字通り当時の社会に拡散していった。今日で言えば「バイラル現象」だったと言える。

驚くべきことに、この本は今月で発表から250年を迎える。数か月後に起草される独立宣言の思想的基盤を形づくった文章だった。

ペインは「米国の大義は、多くの点で全人類の大義である」と書いた。その大義とは自由と独立であり、人々が自らの問題を自ら処理する権利と能力を踏みにじろうとする勢力による抑圧から解放される権利だった。

▶ 続きを読む
関連記事
戦争は破壊をもたらす一方で、医学を飛躍的に進化させる「残酷な教室」でもあった。トリアージの誕生から現代の政治的圧力まで、歴史の光と影を検証。医学が権力の道具と化す危うさを説き、不変の倫理を問い直す
トランプ政権下で進む米国の「原子力ルネッサンス」を解説。新型原子炉の審査を迅速化する新規則「パート53」の施行や、世界初のマイクロ原子炉試験施設「DOME」の完成など、停滞していた原子力産業が再び未来へ動き出す兆しを追う
2026年4月、イランとの交渉決裂を受け、米国はホルムズ海峡の「限定的封鎖」という実力行使に踏み切った。全面戦争を避けつつ、イランの急所を突くワシントンの冷徹な「勝利の定義」と、その戦略的規律を解説する
米国がイラン対応に集中する一方で、中国は南シナ海で軍事拠点化や艦船配備を拡大している。地域の勢力バランスが静かに変わり始めている
設立20周年を迎え「世界第一のショー」と称賛される神韻芸術団。中国共産党による執拗な妨害工作を跳ね除け、なぜ彼らは五大陸で主流社会を魅了し続けるのか。中共が恐れる「真・善・忍」の力と、神韻が世界を席巻する9つの理由を解き明かす