国家観を巡る論戦鮮明 参政党と高市政権 国会質疑で路線対立
令和8年2月の国会質疑で、参政党の神谷宗幣代表と高市早苗首相が交わした論戦は、日本の進路を巡る二つの国家観の違いを浮き彫りにした。参政党は多国籍企業やロビイストへの富と権力の集中に強い危機感を示し「日本人ファースト」を掲げて既存システムの抜本的見直しを訴えた。一方、高市政権は市場原理への過度な依存を修正する新たな産業政策を掲げつつ、国際経済秩序との調和を重視し「責任ある積極財政」による成長と分配のバランスを維持する立場である。対立軸は、既存路線の抜本的是正か、システムの根本的転換かに集約される。
経済・財政政策では、国民負担率や減税手法を巡り両者の立場が分かれた。参政党は5年を目途に国民負担率を35%に固定し、増税に頼らない成長を促すべきだと主張。輸出還付金制度を廃止して消費税1%減税の財源に充てる案を提示し、制度の不備を指摘した。これに対し高市政権は、数値のみでの議論は不適切として給付と負担のバランスを重視。輸出還付金は二重課税防止と国際的公平性の観点から不可欠とし、廃止は競争上不利になると否定した。所得税の基礎控除引き上げなどによる負担軽減を優先する考えである。
財源面では、参政党が教育国債の新設や約250兆円の「埋蔵金」活用、GX投資や国際機関拠出金などのゼロベース見直しを提案。これに対し政府は、官民連携の産業政策を通じて税率を引き上げずとも税収が自然増となる公循環を目指すとしている。
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