外務省(撮影:大紀元)

カタールからの邦人208名陸路出国 背景にある強固な日カタール関係

令和8年(2026年)3月9日、日本政府は、カタールの首都ドーハからサウジアラビアの首都リヤドへ向かう日本人208名の陸路での出国を支援し、全員が無事に到着したことを発表した。この出国支援は、在カタール日本国大使館および在サウジアラビア日本国大使館の多大な尽力により実現したものである。さらに、外務省の海外緊急展開チーム(ERT)要員3名や、在クウェート日本国大使館の医務官も現地で直接支援にあたった。政府は今後も状況の推移を見極めつつ、邦人保護に万全を期す方針を示している。

この迅速な邦人保護の背景には、茂木敏充外務大臣によるこれまでの緊密な対カタール外交の積み重ねがある。出国支援のわずか数日前である3月4日、茂木外相はカタールのムハンマド首相兼外務大臣と電話会談を実施していた。会談の中で茂木外相は、緊迫化するイラン情勢などを念頭に、事態の早期沈静化とともに、地域に滞在する日本人の安全確保についてカタール側と連携・協力したい旨を伝達した。これに対しムハンマド氏は、日本人の安全確保および出国支援に関して引き続き協力していくことを明言しており、今回の出国支援はトップ外交による事前の働きかけが結実したものと言える。

茂木外相はこれまでも、一貫してカタールとの関係強化に尽力してきた。今年1月13日にはカタールを訪れ、ムハンマド氏と会い、両大臣の間で2021年に開始した外相間戦略対話を開催した。その際にカタール国営通信社の書面インタビューに応じ、1972年の外交関係樹立以来の長年の友好関係を礎として、両国が「戦略的パートナー」として協力を一層強化していくことが重要であると強調している。同インタビューの中で茂木外相は、国際情勢が不安定化した局面に際して、これまでも在留邦人の退避にカタールからの協力が得られてきた過去に触れ、「困難な時にこそ真の友がわかる」と高く評価していた。

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