経済産業省(撮影:大紀元)

地政学リスクに備える経産省「製造基盤強化レポート」中間取りまとめの要点

2026年4月、経済産業省は「地政学リスクを踏まえた製造基盤強化等に関する検討会」の中間取りまとめとして『製造基盤強化レポート』を発表した。本レポートは、大国間競争の時代への回帰や「経済の武器化」が進む中、日本の国力の源泉である「製造基盤」の再構築に向けた戦略を示したものである。以下にその要点を解説する。

近年、特定国に対する重要物資の過度な依存リスクが高まっている。中国による重要鉱物(ガリウム、黒鉛、アンチモンなど)の輸出管理強化や、鉄鋼・化学製品の過剰生産によるデフレ輸出、さらにはレガシー半導体の生産能力の中国への偏りなど、物資を巡る脆弱性が次々と顕在化している。

世界的に見ても、1990年代以降、中国が製造能力を急拡大させた一方で、G7諸国の製造能力は相対的に低下した。この状況に危機感を抱いた米国は、関税措置の適用や国防生産法(DPA:Defense Production Act)の権限拡大による国内生産の強化に乗り出している。EUも、域内製造業の活性化を目指す「産業加速化法(IAA:Industrial Accelerator Act)」を提案するなど、各国が国家主導で産業・技術基盤の強化を急いでいる。

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