朝、ベッドから起き上がろうとしただけで体に痛みを感じ、思わず「年を取ったな」と実感します。年齢を重ねるにつれ、私の朝の習慣にはある傾向が見られるようになりました。それは、起き上がるときに慎重さが必要になったことです。かつては勢いよくベッドから飛び起き、そのまま何も考えずに一日をスタートしていました。しかし今それをやると、朝のこわばった筋肉がけいれんを起こして数秒間踊るような動きになったり、小さな筋肉の損傷を起こして何時間も痛みが続いたりする事もあります。
こうした問題に対処するため、私は毎朝ストレッチをするようになりました。最初の目的は単純にケガを防ぎ、朝の動作の中で体のこわばりをごまかしながら動くことを避けるためでした。しかし実はその「朝のこわばりを当たり前だと受け入れ、根本的に改善するのではなく、それを避ける動き方を身につけること」こそが、不適切な姿勢や動作パターン、さらには病的な動き方の始まりとなることが少なくありません。
朝から体がこわばっている状態を当たり前にする必要はありません。そして、その不要なこわばりを抱えたまま一日を過ごすべきでもありません。
朝のこわばりを解消する6つのエクササイズ
以下のエクササイズは、朝の体のこわばりを和らげるのに大いに役立ちます。私の患者さんたちにも効果があり、私自身も非常に気に入っています。ただし、ご自身に適しているかどうかを確認するため、事前に医療専門家へ相談することをお勧めします。
1. オープンブック・ストレッチ
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
このストレッチは、自宅のベッドの上でも行えます。もちろん、ペットや配偶者、子ども、あるいは大量の札束が邪魔をしていなければですが。この動きは背骨のひねりに直接働きかけるだけでなく、胸の筋肉を伸ばす効果も非常に優れています。
ステップ1:左側を下にして横向きに寝ます。両脚をそろえ、股関節と膝を90度に曲げます。肩を90度前方に上げ、肘を伸ばして腕をまっすぐにし、両手のひらを合わせます。
ステップ2:右肘を伸ばしたまま、右腕をゆっくり天井方向へ持ち上げ、そのまま可能な限り後方へ回します。理想的には背後のベッドに手が触れるところまで動かします。手の動きに合わせて体幹も回旋し、手・目線・頭が一直線になるようにします。ゆっくり動き、痛みを感じるところまで無理に伸ばさないでください。
ステップ3:最大限動かした位置で5秒間保持し、その後スタート位置へ戻ります。
ステップ4:最大限動かして戻るまでを1回とし、左右それぞれ15回を目標に行います。
うまくできない場合:腕を背後の床面やベッド面まで届かせられなくても問題ありません。今できる範囲まで動かしてください。継続することで徐々に改善していきます。
私が気に入っている理由:胸筋を大きくしっかり伸ばせるうえ、脊柱の可動性向上にも非常に効果的だからです。
2. 膝抱えストレッチ
これは私のお気に入りのエクササイズの一つです。一見地味で快適な動きですが、下半身全体を心地よく伸ばしてくれます。特定の筋肉や関節だけではなく、複数の筋肉と関節を同時に動かせるのが特徴です。
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
ステップ1:仰向けに寝て、右膝を胸に引き寄せます。膝の少し下で両手を組み、脚を胸へ引き寄せます。そのまま約10秒保持し、ゆっくり元の位置へ戻します。左脚も同様に行います。
ステップ2:脚を持ち上げ、保持し、元へ戻すまでを1回とし、左右それぞれ10回を目標に行います。
うまくできない場合:最初は無理をせず、可能な範囲まで脚を引き寄せてください。さらに強いストレッチを求める場合は、両膝を同時に胸へ引き寄せてもよいでしょう。
私が気に入っている理由:臀筋(お尻の筋肉)や股関節を伸ばしながら、腰に適度な屈曲と伸展を与えられるからです。
3. フィギュア4ストレッチ
フィギュア4ストレッチも私が毎日行っているストレッチです。深く強い伸びを感じられますが、強度の調整がしやすいのが特徴です。梨状筋(お尻の奥にある筋肉)の深層部に働きかけ、梨状筋症候群による痛みの軽減にも役立ちます。
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
ステップ1:硬めの安定した床に仰向けになります。右足首を左膝の少し上に乗せ、右脚を左脚の上で組みます。必要に応じて手で補助してください。その後、右足首の位置を保ったまま、右膝を外側へできるだけ開きます。
ステップ2:左脚の裏側で両手を組み、脚を肩方向へゆっくり引き寄せます。するとストレッチ感が急速に強まります。1分間、または無理なく保てる時間だけ維持した後、元の姿勢へ戻ります。
ステップ3:反対側も同様に行います。左右交互に、それぞれ1分間のストレッチを3回ずつ行うことを目標にしてください。
うまくできない場合:深く入れない場合は、可能な範囲で保持するだけでも十分です。練習を続ければ柔軟性は向上する可能性があります。たとえ大きく改善しなくても、このストレッチは浅い角度でも十分効果的です。
私が気に入っている理由:終わった後に股関節がとても軽く感じられるからです。最初は強烈ですが、その後は非常に心地よくなります。
4. キャット・カウ・ストレッチ
このエクササイズは少し変わった動きに見えるかもしれませんが、実際には脊柱の可動性を高める非常に効果的な運動です。また、股関節も連動して動かします。
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
ステップ1:安定した床面で四つん這いになります。ベッドの上でも構いませんし、床でも行えます。
ステップ2:尾骨から順番に背中を丸め、最後に顎を喉の奥へ引き込みます。猫が背中を丸めるような姿勢になります。この動きに約2秒かけ、5秒間保持した後、元の姿勢へ戻ります。
ステップ3:再び尾骨から動きを始め、胸を開き、頭を上に向け、前方を見る姿勢になります。首を反らしすぎないよう注意してください。これが「カウ」の姿勢で、「キャメル(ラクダ)」と呼ばれることもあります。1~2秒かけて姿勢を作り、約5秒保持した後、再び反対方向へ動きます。
ステップ4:キャットとカウの両方を行って1回とし、12回を1セットとして3セット行うことを目標にしてください。
うまくできない場合:動く範囲が小さくても問題ありません。できる範囲で行うだけでも十分な効果があります。膝への圧迫が気になる場合はクッションを敷いてください。
私が気に入っている理由:背骨の硬い部分を見つけやすく、それをほぐす助けになるからです。
5. 立位大腿四頭筋ストレッチ
大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)は大きな筋肉であり、膝も大きな関節です。ここが硬くなるとすぐに分かります。朝のうちに動かしておくことで、しっかり伸びて温まり、一日の活動に備えることができます。
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
ステップ1:椅子や壁の近くに立ち、右膝を曲げて右手で右足首をつかみます。
ステップ2:脚を後方へ引きながら同時に腰を前へ押し出します。右脚の前側と股関節前面が心地よく伸びるのを感じてください。膝は真下を向けたままにし、脚を横へ開かないよう注意します。約10秒保持します。その後元へ戻り、反対側も同様に行います。
ステップ3:脚を持ち上げてストレッチし、戻すまでを1回とし、左右それぞれ10秒間のストレッチを4回行います。片側をすべて終えてから反対側へ移っても、交互に行っても構いません。
うまくできない場合:足首を手でつかめない場合は、椅子や肘掛けなど少し高い場所に足を乗せて行います。バランスが不安定な場合は、壁やカウンター、家具の近くで行ってください。
私が気に入っている理由:大腿四頭筋と膝を直接的に伸ばせるシンプルで効果的なストレッチだからです。また、副次的にバランス能力も鍛えられるため、理学療法士にとっても理想的な運動です。
6. 立位ハムストリングストレッチ
ハムストリング(太ももの裏側の筋肉)が硬くなると、膝関節や腰が引っ張られ、膝痛や腰痛につながることがあります。このストレッチで柔軟性を高めていきましょう。
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
ステップ1:右脚をベンチや椅子の上に乗せ、膝を完全に伸ばします。
ステップ2:膝を伸ばしたまま背筋を保ち、股関節からゆっくり前へ倒れます。太ももの裏側に強い伸びを感じるところまで進みます。しっかり伸ばしますが、痛みを感じるほど無理はしないでください。
ステップ3:10~15秒間保持した後、ゆっくり戻します。その後脚を替え、左側も同様に行います。
うまくできない場合:バランスが不安な場合は、支えになるものの近くで行ってください。
私が気に入っている理由:ハムストリングをしっかり緩めることができ、痛みの軽減にも役立つからです。非常にシンプルなストレッチですが、機能面で大きな改善が期待できます。
7. 立位ふくらはぎストレッチ
私のふくらはぎは非常に硬くなりやすく、柔軟性をめぐる終わりのない戦いをしているように感じます。しかし、この戦いに役立つ素晴らしい武器を見つけました。それが立位ふくらはぎストレッチです。
(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)
ステップ1:壁または椅子の背もたれに向かって、約60cm離れて立ちます。
ステップ2:右脚を約60cm後ろへ引き、足裏を床につけます。左足も床につけたままにします。
ステップ3:左膝をゆっくり前へ曲げることで、右ふくらはぎにストレッチ感を生み出します。無理のない範囲まで動き、約10秒間保持します。その後スタート位置へ戻り、反対側も同様に行います。
ステップ4:左右それぞれ10秒間のストレッチを3セット行うことを目標にしてください。片側をすべて終えてから反対側を行っても、左右交互に行っても構いません。
うまくできない場合:快適に感じる範囲まで伸ばしてください。十分に伸びを感じない場合は、壁から少し離れて立ち、ふくらはぎへのストレッチを強めてみましょう。
私が気に入っている理由:硬くなったふくらはぎに対して、地球上でも最高クラスのストレッチの一つだと感じているからです。私自身も毎日行っています。
これらのエクササイズを組み合わせることで、朝の柔軟性不足との戦いに打ち勝つことができます。必要な時間はわずかですが、長期的な効果が期待できます。そして多くの人にとって取り組みやすい運動です。最大限の効果を得るためには、毎日行うことをお勧めします。もちろんいつ行っても構いませんが、私としては起床直後の朝が最も効果的で、最大の恩恵を得られる時間帯だと感じています。
(翻訳編集 井田千景)
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