中露艦艇が太平洋で連携強化 中国艦のEEZ内射撃は「法律戦」と「サラミ戦術」の一環=元防衛副大臣
佐藤正久元防衛副大臣は21日、中国共産党(中共)海軍のミサイル駆逐艦が沖ノ鳥島周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)内で射撃訓練を行ったことについて、中国による「法律戦」と「サラミ戦術」の一環だとの見方を示した。今後、空母を絡めた挑発行為に発展する可能性もあるとして、太平洋正面の防衛体制を早急に強化する必要があると警鐘を鳴らした。
防衛省によると、19日午前2時ごろ、沖ノ鳥島の南西約330キロの海域で、中共海軍のレンハイ級ミサイル駆逐艦、ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦、フチ級補給艦と、ロシア海軍のステレグシチー級フリゲート艦の計4隻が北東方向に航行しているのを確認した。
このうち中共海軍のルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦は、その後、沖ノ鳥島の南西約180キロに位置する日本のEEZ内で射撃訓練を実施した。防衛省が中共軍艦艇による日本のEEZ内での射撃訓練を公表したのは初めてである。
関連記事
日本政府は安全保障政策の見直しを加速させている。AIやドローンなどの「新たな戦闘方式」が、「安保3文書」改定の重要な課題となる。元自衛官の矢野義昭教授は、2026年版「防衛白書」が3文書の改定に向けた重要な参考資料になるとみている
留任した小泉進次郎防衛相は、年内の安全保障関連3文書改定へ「1年目以上の速度と強度で」取り組むと表明。核や原子力潜水艦を含む議論、沖縄の基地負担軽減にも言及した
統合幕僚監部は9月14日、津軽・対馬海峡や奄美大島沖で確認したロシア艦艇3件、中国艦艇1件の動向を公表した。中露の情報収集艦を含む活動が日本周辺で相次ぎ、海洋進出の常態化が改めて浮き彫りとなった
航空自衛隊は2026年度の4〜8月、ロシア軍機や中国軍機に対応して347回の緊急発進を実施した。中国機への対応は累計215回で全体の約62%。ロシア機も8月に48回へと増加し、沖縄のF-15トラブルは現場負担を浮き彫りにした
那覇空港で航空自衛隊F-15の緊急着陸と主脚損傷が3週間内に相次ぎ、民間便にも影響が広がった。南西地域の防空任務を支える那覇基地では、高いスクランブル負荷と機体整備・再発防止が課題となっている