2026年4月15日、ドニプロペトロウシク州内の非公表地点で、領空監視任務に当たるウクライナ第24独立突撃連隊の兵士。(Roman Pilipey/AFP via Getty Images)

【軍事】ウクライナ軍 ロシア奥地3000キロを攻撃 長距離ドローンで「安全な後方」揺らぐ

ウクライナ軍がロシア奥地への長距離ドローン攻撃を拡大している。9月には、ウクライナ国境から約3000キロ離れたヤマロ・ネネツ自治管区のガス関連施設を攻撃し、リャザン製油所も操業停止に追い込まれたとされる。エネルギー、物流、防空網を標的に、ロシアが安全な後方とみてきた地域への圧力を強めている。

ウクライナ特殊作戦軍(SSO)は9月9日、「ディープ・ストライク(縦深打撃)」部隊が、ロシアのヤマロ・ネネツ自治管区にあるノヴィ・ウレンゴイとプーロフスキーのガス処理施設を含む重要インフラ8か所を攻撃したと発表した。使用されたドローンは3,000キロ以上を飛行し、全面侵攻開始以降、ウクライナ軍がロシア領内を攻撃した距離としては最も長いとみられる。両施設はウクライナ国境からそれぞれ約2,840キロ、約2,780キロ離れているとされる。

翌10日、ゼレンスキー大統領は、過去24時間にロシアの戦争遂行を支えるインフラ8か所を攻撃したと明らかにした。標的には、北極圏に近い石油・ガス関連施設のほか、ダゲスタン共和国の港、モスクワ、ボロネジ、アストラハン、ブリャンスクなどの施設が含まれていたとされる。

▶ 続きを読む
関連記事
トランプ流の過激な交渉術「取引の極意」は単なる暴言か、それとも高度な外交戦略か。パナマ運河やグリーンランド、NATOなどの具体例から、摩擦を生みつつも成果をもたらす独自の交渉スタイルの本質と成否に迫る
少子化対策は給付金だけで十分か。人口減少を単なる家計や労働力の問題にとどめず、歴史と文明の危機として捉え直す。近代の個人主義を見つめ、家族を公共善として次世代へ命と文化を継承する倫理を問う論考
中国による米国債売却は「ドル離れ」を意味しない。真の狙いはドル資産の多様化や対米交渉における揺さぶりの誇示に過ぎず、海外経由の保有や国際的なドル支配の実態を見れば、人民元の台頭論は虚構であると暴く
便利さに流されがちな現代で、私たちはお金を通して何を生かし続けたいのか。人里離れた牧場でレストランを営む著者が、中央集権的な仕組みに対抗し、個人の消費選択が地域や未来を形づくる意義を問いかける論評
1992年米大統領選でブッシュを敗北させた「不況」の虚構を検証し、実態以上に選挙を動かす経済認識の危うさを指摘。現政権下の好景気や課題を踏まえ、来る中間選挙で共和党が勝つための戦略を論じる