【大紀元日本11月2日】河南省安陽市林州市にある二つの不思議な山は、夏の暑い時期には山の洞穴に大量の氷柱や氷ができ、寒い冬には外へ向かって熱気を噴き出す。またその一つの山は夏に洞穴の入口に氷ができ、入り口を塞ぐ氷の塊が取り除かれると、鶏卵大の雹が降ってくるという。
河南省の東方今報によれば、その一つの山は太極山といい林州市石板岩郷桃花谷村に位置しており、村民・楊松林さんの話では、始め太極山はこの名では呼ばれていなかった。村人はこの山は夏氷ができ、冬は熱気が噴き出ることから陰陽山と呼んでいたという。
毎年冬になると山は最低気温が零下14~5℃になる。しかし太極山の洞穴は全くの別世界で、まるでエアコンが完備されているように暖かく、地下からは熱い熱気が噴出している。さらに寒くなると中の熱気も多くなるので洞穴に入ると暑くて上着を脱ぐほどだという。また外で雪が降った後、他の場所が一面の銀世界であっても穴の入口付近には雪は全く積らない。
太極山の不思議な景色は冬場だけではなく、春になり気候が暖かくなると洞穴内の熱気が消えるだけではなく氷ができてくる。特に6~8月の3ヶ月で気温は上がっていくが穴の氷や氷柱はますます大きくなっていく。
昔から山の上に住む李さんの家では冬は麓まで水を汲みに行かなければならないが、夏は洞穴内の氷柱を取って溶かし飲用にしている。村民も山で薬草摘みや仕事をして喉が乾くと洞穴へ行き氷柱をアイスキャンデーのように食べるという。
好奇心の強い楊松林さんは山の隅々まで登って行き数千もの小さな洞穴を見つけた。なんと、これらの洞窟の中には入り口がほんのこぶし大の大きさのもあるが、それでも同じように冬は熱気、夏は氷柱ができる。夏は入り口を塞がる石を動かすと、下に氷の塊がみえてくるという。
これらの不思議な現象は太極山に不思議な景観を形成させる。夏の大雨の後、山全体に霧がかかりたいへん壮観であるが、すぐ隣の山脈には全く霧がかからない。晴天無風の日には木々の下半分の葉と周囲に生える草が揺れ続ける。そこに数多くの蝶が飛び交うからである。凍えて死んでしまうおそれがあるので、あえて地面に近い草むらの中を飛ぼうとしないという。またこの山では東北やロシアなどの寒冷地帯でしか育たない白樺や漆の木も生えている。
もう一つの山は、桃花谷村から北へ10kmほどのところにあり、夏は洞穴の入口に大きな氷の塊ができる。入り口を塞ぐこの氷が一旦取り除かれると、穴からは冷気が噴出しやがて鶏卵大の雹が降って来て付近の農作物に被害を与えるという。
村人の話では、なぜここでこのような不思議なことが起きるのか分からないので昔からずっと畏敬の念を持ち続けているという。
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