【ニューヨーク通信】ニューヨークの住宅事情(その5)

【大紀元日本11月8日】(※この記事は11月4日深夜に執筆されたものです。)

今日はアメリカの大統領選挙の日で、その結果がわかる時間が近づいてきました。

大統領が決まる事とNYの住宅事情がどう関わるのかよくわかりませんが、不動産屋の人が言うには、皆その事に注目して、大統領が決定してから買う物件を考える人もいるというのです。日本人の私からは良くわからない答えが返ってきて、そんな事もあるのかなと思ってしまいました。

確かに、オバマ氏とマケイン氏の両候補の税金に関する公約がありますが、今現在アメリカ政府は、多くの公金を企業や銀行に注いでいるし、もし誰かが「私は減税する」なんていったら、私にはその事はうそに聞こえます。

実際オバマ氏は、金持ちや会社などの法人に対しては増税し、イラクから撤兵して軍事費を削減し、中産階級には減税するのだそうです。そんな事が本当に出来るのか私にはわかりません。

住宅ローンの件で最近、サブプライムのような焦げ付いた住宅の支払いをもっと払いやすい方法に変えるという記事を読んだような気がします。住宅金融支援法案が昨年7月に成立して、お金を借りた人の金利を安い金利に借り換えるのを政府が保証して、差し押さえを防ぐ法案が実際あるそうです。

住宅ローンを三ヶ月支払えなくて銀行に取り上げられるのではなく(アメリカはこの点は非常に厳しい)、もっと安い金利(アメリカの金利は固定型ではなく変動性が多い)で払いやすいローンに組み替えるという方法です。

ほかに、ホーム・エクイティ・ローンの延滞率の上昇という問題もあるそうです。(自分の住宅の時価からローン残高を差し引いたエクイティ〔純資産〕を担保にしたローンのことで、これを利用して増改築とか自動車を買ったりします。)

ところが、バブルがはじけて住宅価格が下がり、不動産の時価が減少してマイナスになり、それで銀行がローン融資資格を厳しくしたため、借り換えができなくなり、延滞が増えて個人消費が落ち込んでしまったのです。

そんなアメリカの住宅事情を書いているうちに、急に外が騒がしくなり、夜の街から大きな歓声が聞こえてきました。「オバマ氏の勝利」を称える雄たけびです。こちらニューヨーク時間夜の11時ごろです。

このオバマ新大統領がアメリカの住宅事情を改善してくれることを祈りつつ、ペンを置くことにします。

(続く)

(記者・山崎)