研究:グリーンランド氷河の融ける速度、温暖化により加速

【大紀元日本5月14日】科学誌「ネイチャー・ジオサイエンス(Nature Geoscience)」は10日に、グリーンランドにある氷河の融ける速度は夏季には冬季の2・2倍にもなるという研究を発表した。地球温暖化への進行が加速され、それにより海面が上昇すると述べた。

 スコットランド・エジンバラ大学のイアン・バートホロミュ(Ian Bartholomew)氏が率いる専門家チームによると、グリーンランド南西、海から内陸へ35キロ、海抜1095メートルの場所に設置されている世界衛星定位測量システム(GPS)の測定によると、一部の氷河が夏季に移動する速度は、毎年300メートルに達しており、グリーンランドの氷河が海に流れ込む速度はこれまでの観察よりかなり速くなっているという。

 専門家らによると、氷の海への移動速度は、冬から夏への移行や天候の変化にも左右され、また氷河の底に浸透した融け水とも関連があると示唆した。また、温暖化が進む中で、夏の期間が長く暑くなると融け水はさらに増加し、遠くはなれた内陸の氷の融ける速度にも変化が現れると予測している。

 もし仮にグリーンランドの氷床がすべて融けたとしたら、海面が7メートルも上昇するという。2番目に大きな氷床である南極があることを考慮にいれると、これからの地球の将来を真剣に考えずにはおられない。
 

(翻訳編集・豊山)