【大紀元日本8月17日】小児の病気は医者泣かせだ。なぜなら、小児は自分で症状を訴えられない。現在は血液検査や尿検査、レントゲンなど患者が自ら訴えなくても体の状態を表す検査や機器があるが、そのようなものがなかった昔はどうしていたのだろうか。古代の医者は、小児の病に対してなす術がなかったのだろうか。
実は、漢方には奥の手がある。それは望診、つまり患者の様子を観察することである。有名な古書『鍼灸大成』の「保嬰神術」にも「小児の病気は脈をとるのではなく、様子を観察すること」とある。実際、顔の5ヵ所で五臓の状態が分かるという。すなわち、
額:心
鼻:脾
右の頬(ほほ):肺
左の頬(ほほ):肝
あご:腎
小児は大人ほど激しい情緒、すなわち七情がないため、小児の病は比較的単純だ。ほとんどが肝経か脾経の問題である。肝経ならば風邪やショックを受けやすく、脾経だと消化不良を招きやすい。
幼い小児に対して、鍼灸を施すのは難しい。そこでお勧めなのは、軽くさすること、つまりマッサージだ。例えば、湯上りの小児のお腹をさする。おへそを中心にして、時計回りに円を描く。お腹には任脈や胃経、肝経、脾経、腎経などのツボが集中している。
もう一つは、「脾土」を補う方法。漢方では、親指の腹は脾土を指す。親指の腹を時計回りに300回から500回さする。やはり時計回りだ。
これらは簡単で、しかも全くお金がかからない。ただ親の愛情を注ぎさえすれば良い。愛情を持ってさすってあげること、これが子供の健康に最も役立つのだ。
詳しくは新唐人テレビ局の『漢方の世界』でご覧下さい。
(翻訳・河合)
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