旧石器時代の子育て 現代より子供に優しかった=米研究

【大紀元日本10月7日】旧石器時代子供は多くの大人と一緒に過ごす時間が長く、母親とのスキンシップが多かったため、精神的に安定していたと米研究者が発表した。

米インデイアナ州ノートルダム大学(University of Notre Dame)のダルシア・ナルバエス(Darcia F. Narvaes)教授によると、1万年以上前の人類社会では、家族や親せきが常に赤ん坊を気遣い、より温かい配慮があったという。赤ん坊はいつも誰かに抱かれ、泣いている時に放っておかれることもなかった。また、母乳による子育ては数年間におよび、外で遊ぶ機会も多かったため、「赤ん坊の脳はより安定し、成長してからも性格が善良で温和だった」と指摘する。

一方、ナルバエス教授は西洋の現代風子育てに、真っ向から反対する。子供の独立心を育てるとして「赤ん坊をひとりぼっちの部屋で寝かせる」「子供の要求をすぐに満たすことは「甘やかし」になる」といった理論が流行しているが、それによる影響で「子供は不安定になり、より自己中心的になった」と指摘する。

ナルバエス教授は、「モラルが形成されるのは人生の最初の時期、つまり赤ん坊の時で、愛情溢れる家族とコミュニティーのサポートが必要」と話す。

同教授の論文は、10月初旬に開かれるノートルダム大学の会議「人間性と早期の経験」(Human Nature and Early Experience)で発表される。

(翻訳編集・盛徳)