ジカウイルス感染症 アメリカ大陸で拡大 

世界保健機構(WHO)のアメリカ地域事務局、PAHO(汎米保険機構)は、アメリカ大陸でカナダとチリを除く全21カ国からジカウイルス感染症の感染報告があったことを発表した。米保健福祉省の報告によると、感染が集中しているのは南米地域(南アメリカ大陸)。感染すると発熱や発疹などの症状が見られるが、妊婦が感染した場合、胎児に深刻な障害が残る可能性がある。北米地域でも症例が見られ、ニューヨーク保健当局は22日、感染者3人の確認を発表した。

ジカウイルス感染症は胎児に小頭症等の深刻な先天性疾患を引き起こす可能性があるとされる。今回の最大の感染国・ブラジルの北部地域では、新生児約4000人に小頭症が確認されていることが報じられた。同ウイルスは蚊が媒体となるため、同国では兵士20万人を動員して蚊の駆除作業に当たっている。

米疾病管理予防センター(CDC)はこのほど、妊婦に対し感染集中地域である南米やカリブ海地域への旅行を控えるよう勧告した。

専門家は、デング熱や黄熱病を媒介するネッタイシマ蚊がジカウイルスの感染源になっている可能性を指摘している。発症すると発熱、頭痛、関節痛、結膜炎などの症状が現れるが、感染者の8割は発症しない。発症した場合、必要であれば解熱剤を使用するが、通常は一週間前後で自然に回復する。今のところワクチンは開発されていない。

(翻訳編集・櫻井信一、叶子)

 

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