中国三国時代、呉国に孟宗(もう そう)という親孝行の息子がいました。幼い頃に父を亡くし、高齢の母は重い病にかかっていました。彼は医者から、母に新鮮な筍のスープを作るようにと言われました。
時は冬、筍は春にならないと生えてきません。なす術もなく、竹林に入った彼は、竹にすがって泣き出しました。すると大地が揺れ始め、地面がひび割れたかと思うと、数本の筍が生えてきました。
大喜びした孟宗は新鮮な筍を家に持ち帰り、美味しい筍スープを母に飲ませました。すると、母の病気が治りました。
村では孟宗の親孝行が天地を感動させ、真冬に筍が生えたのだと語り継がれました。
(翻訳編集・豊山)
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