スイス中銀、フラン高対応で低金利継続へ=副総裁
[チューリヒ 1日 ロイター] – スイス国立銀行(中央銀行)のツアブリュック副総裁は、国内不動産市場の過熱傾向にもかかわらず、スイスフラン高に対応するため低金利を続ける意向を示した。
同副総裁は、銀行の住宅ローン制限につながるマクロプルーデンス政策によるカウンターシクリカル資本バッファーが、住宅市場の過熱抑制に向け以前に増して重要になると指摘。これらの施策が「信用市場および不動産市場の勢いを過去3年、抑えてきた。しかし警戒を解除するには時期尚早だ」と述べた。
スイスの住宅価格は2000年以降、低金利も一因となり50%上昇している。
副総裁は金融安定リスクがあるが低金利を維持する必要があるとし、「国内金利水準の上昇はスイスフランの一段高につながる可能性がある。これは経済成長の鈍化や財・サービス価格への圧力の要因になる」と述べた。
その上で「世界的な低金利やスイスフラン高に鑑み、政策金利を低水準に維持することは金融政策の観点から必要だ」と述べた。
(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)
関連記事
トランプ氏が関心を寄せるグリーンランドが世界の注目を集めている。トランプ氏の発言やトランプ・ジュニア氏の視察により、欧州の同盟国は不安を感じている
台湾では海底ケーブルが損傷を受けるケースが増えていた。先日、中国の貨物船がアンカーでケーブルを破壊していたという指摘がされ、中共の関与の可能性が浮上している
中共のハッカーが侵入したアメリカの通信ネットワークが以前より深刻で被害を受けた企業も多い事が判明。
カナダのジャスティン・トルドー首相が自由党党首を辞任すると発表し、新党首が選出されるまで首相職を継続する意向を示した。後任党首を巡る動向に注目が集まる。有力候補が次々と取り沙汰される中、自由党の行方が今後のカナダの政局に大きな影響を及ぼす。
中国共産党(中共)のハッカーが数年にわたりフィリピン政府を標的にしたサイバー攻撃を行い、軍事データを盗み出していたことが判明。特に南シナ海の領土問題に関連する文書が含まれていたとされる。