台湾総統、中南米歴訪に向け出発 米国経由で中国は警戒

[台北 12日 ロイター] – 台湾の蔡英文総統は12日、外交関係のある中南米のパラグアイとベリーズの歴訪に向けて出発した。

蔡氏は、経由地であるロサンゼルスに向かう便に搭乗する前に、「台湾が民主主義と自由を支持する姿勢を全世界が確認できる」とし、「われわれが不動であれば、誰も台湾の存在を抹消することはできない」との声明を発表した。

中国の圧力で台湾と外交関係を持つのは18カ国までに減少している。

蔡氏は、11月の統一地方選に向けて米国との関係を再確認したい意向。ただ、中国は台湾と米国の接近に神経をとがらせており、蔡氏の米国での乗り継ぎを許可しないよう求めていた。

蔡氏は、復路でヒューストンに立ち寄る。関係筋によると、米国では米下院外交委員会のエド・ロイス委員長との会談が予定されている。

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