マレーシアとシンガポール、高速鉄道建設を2020年5月まで凍結

[クアラルンプール 5日 ロイター] – マレーシアとシンガポールは5日、両国の首都を結ぶ高速鉄道の建設を2020年5月末まで凍結し、コスト削減方法を探ることで合意したと発表した。

5月に就任したマレーシアのマハティール首相は、債務圧縮の一環としていったんはこの計画の中止を打ち出したが、その後同国政府が建設先送りを交渉していると表明していた。マハティール氏は前政権が承認したインフラ投資計画の見直しを進めており、これまでに中国企業と契約した300億ドル相当のプロジェクトを停止している。

マレーシアのアズミン経済相によると、今回の合意に基づき、マレーシアはシンガポールに計画延期の代償として来年1月までに約1500万シンガポールドル(1088万米ドル)を支払う。また2年で再開しない場合は、追加支払いが発生する。

シンガポールのコー・ブン・ワン運輸相は「20年5月末までに建設が再開されると期待している。もしできなければ、計画は打ち切りになったとみなされ、マレーシアはシンガポール側に発生した損害を弁済する」と説明した。

シンガポールは7月、マレーシアが計画を中止すれば2億5000万ドル超の費用を請求する方針を示していた。

アズミン氏は、マレーシアは20年以降もプロジェクトに関与し続けると強調した。

20年5月に建設を着手すると、高速鉄道の運行開始予定は当初の26年12月から31年1月にずれ込むことになる。

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