新元号4月1日に公表、ダブル選挙「頭の片隅にもない」=安倍首相

[東京 4日 ロイター] – 安倍晋三首相は4日、伊勢神宮を参拝した後の年頭記者会見で平成に代わる新たな元号を4月1日に公表すると正式発表した。改元は5月1日だが、国民生活への影響を最小限に抑えるため事前公表すると説明した。皇位継承前の新元号公表は憲政史上初。

また、首相は日ロ交渉を進展させることなどを挙げ「戦後外交の総決算を行う」と強調。夏の参院選にあわせて衆院の解散総選挙を行う可能性については「頭の片隅にもない」と改めて否定した。

<北方領土にはロシア人住んでいる>

首相は、平成の30年間に国際情勢は激変したと指摘。保護主義の動きが世界的に広まるなかで日本は自由貿易の旗を掲げ新しい時代のルールをリードすると強調した。

ロシアとの関係について「北方領土問題を解決して平和条約を締結する。事情が許せば今月下旬に私がロシアを訪問し、平和条約交渉を前進させる」と意欲を示し、「プーチン大統領との間で領土交渉を進展させたい」と強調した。同時に、「北方領土にはロシア人が住んでおり、日本に帰属が変わることに理解を得る必要がある」とも指摘した。

日中関係についても「新たな段階に押し上げる」と語った。

<消費増税分、全て国民に還元>

10月に予定されている消費増税について、増税分を全て国民に還元するレベルで対策を講じ、景気回復を確実にする方針を改めて示した。

憲法改正については「まずは具体的な改正案を示して、国会で活発な議論を通じて国民的な議論や理解を深める努力を重ねていくことが選挙で負託を受けた国会議員の責務」とした。

首相は「イノシシは『猪突猛進』ということばがあるが、意外に身のこなしがしなやかな動物」と指摘、「私もイノシシのようなスピード感としなやかさを兼ね備えながら政権運営にあたりたい」と述べた。

(竹本能文)

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