航空業界、737MAX運航再開へ当局の協調要求=IATA総会

[ソウル 2日 ロイター] – 国際航空運送協会(IATA)は2日、ソウルで開催中の年次総会で、2件の墜落事故を起こした米航空機大手ボーイングの新型旅客機「737MAX」の運航停止措置が各国別々に決定されたことで認証制度の信頼性が傷つけられたとして、同型機のソフト変更と運航再開では各国が協調して対応するよう求めた。

航空各社は、安全性に関して各国当局の対応が異なる状況が続けば、乗客を困惑させ、混乱を招くことになると懸念している。IATAのドジュニアック事務局長は「監督当局間の亀裂は、だれの利益にもならない」と指摘した。IATAは世界の航空会社約290社が加盟する業界団体で、世界で運航されるフライトの約80%を加盟社便が占めている。

中国主導で737MAXの運航停止が相次いだ際には、米連邦航空局(FAA)は当初は運航停止に難色を示していたものの、後になって追随した。

一方、欧州連合(EU)のブルツ欧州委委員(運輸担当)は、欧州の航空監督当局である欧州航空安全局(EASA)が、737MAXの設計変更案について自身のペースで独自の評価を実施する権利を留保すると述べた。

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