女の子が産まれると、いつか娘とバージンロードを歩くことは全ての父親の夢。あるクリスマスの前日、マーク・ウィリアムズのその夢は予期せぬ危険に晒されることになりました。
4歳になる娘クロエが嘔吐や頭痛、歩行困難に陥り、両親は娘を連れ病院に駆け込みました。うろたえていた両親に診断結果を伝えるという重大な役目を担ったのがアレックス・レビー医師。これが後にレビー医師の人生に影響を与えることに。
「クロエの結婚式」という動画で、「私が働き始めた頃、クリスマス前後の当直は年下の医師の仕事でした」とレビー医師。2009年12月24日、最年少であった彼は、運ばれてきた重篤状態のクロエを診ることになりました。MRI検査でクロエの脳に悪性脳腫瘍が見つかり、彼は意気消沈します。
脳腫瘍が見つかったことを伝えに、両親が待つ部屋に行ったことを今でも覚えているとのこと。そこで父マークに頼まれたことが、それからもずっと心に残ったと言います。
マークは医師に「娘の結婚式で一緒にバージンロードを歩くことは可能でしょうか?」と慎重に尋ね、「何とも言えませんが、そうできるよう最善を尽くします」と答えました。
クロエは腫瘍を取り除くために3回の手術と18ヶ月にわたる化学療法に耐え、結果的に成功。その後快復し、学校に復帰。遊び心のある性格をも取り戻します。
レビー医師はクロエと献身的な両親にとても感動し、誇りに思いました。いつかクロエの結婚式に参列出来たら、とマークに話したところ、マークは娘の命を救った彼にこう答えました。「その時は私の代わりに娘とバージンロードを歩いて欲しい」
マークは彼にそうお願いすることで、クロエの人生や自分たち家族に多大な影響を与えた感謝のしるしとしたかったのです。「マークにそうお願いされ、その頃はもう医師を辞めていると思うが、そんなに素晴らしいことはないと伝えました。それは真実です」と話した後、両手を組み、遠くに思いを馳せるレビー医師。
クロエの感動的な動画はユーチューブで既に920万回以上視聴されています。
しかし4年後にがんが再発。勇敢な彼女と両親は絶対に諦めたくはなかったため、何年もの間、病魔と闘うことに。
2016年7月14日、その長くタフな闘いは終わりを告げます。クロエ・ミシェル・ウィリアムズは11歳の若さでこの世を去りましたが、彼女の計り知れない精神は今も父親と医師の中に生き続けています。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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