第3四半期の韓国GDP、予想下回る伸び 輸出は安定化の兆し

[ソウル 24日 ロイター] – 韓国銀行(中央銀行)が24日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、季節調整済み前期比で0.4%増と、第2・四半期の1.0%増から伸びが鈍化し、市場予想を下回った。

ロイターがまとめたエコノミスト26人の予想は0.5%増だった。

輸出に安定化の兆しがみられたものの、国内支出が落ち込み、全般的な見通しに影を落とす内容となった。

輸出は4.1%増で、2.0%増加した前期に続き、2四半期連続のプラスとなった。第1・四半期までは2四半期マイナスが続いていた。

一方、民間消費の伸びは0.1%にとどまり、建設支出は5.2%落ち込んだ。

エコノミストは、輸出は底を打ったとみられるものの、より確実な景気回復には追加の政策支援が必要になるとの見方を示している。

イーベスト投資証券のチーフストラテジスト、Yoon Ji-ho氏は「きょうの統計からみて、今年の成長率は最大でも1.7%か1.8%にとどまる見込みだ。ただ、世界的なITサイクルに回復の兆しがみられることから、韓国経済はおそらく今が底あるいはすでに底を打ったと考えられる」と述べた。

GDPは前年比では2.0%増加。1─9月の平均伸び率は1.9%となり、前年同期の2.6%を下回った。中銀の今年通年のGDP伸び率予想は2.2%。

GDP統計に対する市場の反応は慎重で、ウォン<KRW=>は小幅上昇、債券先物<KTBc1>と株価<.KS11>は小幅安。

輸出に依存する韓国経済は、米中貿易戦争が世界のサプライチェーンに障害をもたらす中、世界需要の鈍化で大きな打撃を受けてきた。日本との貿易摩擦も、国内輸出業者を圧迫している。

こうした状況を受け、政府はこれまでに50億ドル相当の追加刺激策を打ち出し、中銀は過去3カ月で2回の利下げを実施している。

中銀は追加緩和の余地を残しているものの、早期の追加利下げは見込まれていない。

ロイターが今週実施した調査によると、2019年の韓国GDP伸び率は約2%と、前年の2.7%を大きく下回る見通しだ。

*内容を追加しました。

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