国土強靭化3ヵ年計画後も、必要な防災対策を=諮問会議で民間議員

[東京 7日 ロイター] – 7日開催された政府の経済財政諮問会議で、民間議員から、この秋の台風被害などを踏まえた災害対応など短期需要下支え策と持続的成長促進の施策を組み合わせた経済運営が提言された。

特に災害復旧と国土強靭化策については、現在の3カ年計画の完成後も、引き続き必要な対策にしっかり対応することが提言された。人手不足にはICTデータシステムやドローン測量などの新技術を活用するほか、無電柱化に財政投融資を活用すること、民間資金をインフラに再投資しやすい環境整備にも言及があった。

民間議員からは経済状況について、1年前と比較して内外の環境が変わり、低成長や物価上昇の鈍化などが見込まれていること、大規模自然災害が発生したことが指摘された。それらを踏まえ、日本経済を悪化させないための機動的マクロ経済運営が重要との認識が示された。

国土強靭化3カ年計画については、事業費7兆円のうち19年度に約7割にあたる5兆円分の計画が実施される見込み。民間議員からは、確実に3年で完成されるべきとし、人材不足で遅れなどが明らかとなっている取り組みも対応方針を改革工程表に明記すべきとの指摘があった。

さらに、これらの災害復旧と国土強靭化計画の後の対応に加えて、来年6月に終わるポイント還元策以降も中小企業に対する端末支援などの検討、税制などを通じたM&Aの後押し、地域金融機関の5%ルール緩和を活用した事業再生・継承の取り組み促進、被災地の観光客回帰支援──なども提言された。

*内容とカテゴリーを追加しました。

(中川泉 編集:佐々木美和)

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