多くの親が、子供の前で夫婦喧嘩をすることが子供にストレスを与えているということは知ってます。しかし、子供を持つ親でも、人間です。感情的になって喧嘩をしてしまうこともあります。
親の喧嘩は、子供の幸福感、精神状態、睡眠の質、学習、将来の人間関係、さらには、将来その子供が親になったときの子育てにも影響を及ぼします。家でいきなり喧嘩が始まると、子供は不安になり、怯えます。そして、それを見てまた自分でも同じように喧嘩を繰り返すような子供になってしまいます。
ストレスを多く抱えている親は、しつけが厳しくなり、子供に愛情を持って接することができない傾向にあります。その反面ストレスをあまり感じていない親は、優しく、より我慢強く、繊細で、子供の自主性を尊重する傾向にあります。
では、喧嘩をしないようにするにはどうすればよいのでしょうか?
大切なのは、突発的に口論になってしまうということはいたって普通のことであるということを認識することです。そして喧嘩の解決には、ある程度自分を抑制する力も必要になってきます。
まず、自分がどういう話題でカッとなるかということを知っておくことが大事です。その話題が出てきたら、子供のいないところでその話題について話すようにしましょう。「この話題は後で」というようなジェスチャーを作っておくのもいいでしょう。
また自分の声の大きさやトーンに気を付けて、喧嘩ではなく、「落ち着いた議論」をするようにしましょう。冷静に話し合う方がより解決策も見つけやすくなるはずです。また、子供達にとっても、こうやって冷静に議論を交わして、争わずに問題を解決するというコミュニケーションを学ぶよい機会になります。
そして、「あなたがこう言った…こうやったから…」と相手を責める言い方ではなく、「私はこう思うんだけれど…」というフレーズから話を切り出してみましょう。子供を議論に巻き込むのもよいでしょう。議論というものが何なのかを実際に学ぶことができるからです。
どうしても子供の前で夫婦喧嘩をしてしまった場合は、子供の前ですぐに仲直りをし、「少し口論になってしまったけれど、もう喧嘩は終わったし、お父さんとお母さんはすごく仲良しなんだよ」と説明してあげてください。その場合には、笑顔を忘れず、仲の良さが分かるように夫婦でハグをするのもいいでしょう。
2009年のある研究結果では、建設的な議論のあときちんと仲直りをしている親の子供は、優れたソーシャルスキルを備え、相手の気持ちが分かる優しい子供に育つという結果が出ています。
子供がそういった口論や喧嘩に自信を持って対応できるように教えるのは親の責任です。生活をしている上で夫婦喧嘩はなかなか避けられないものです。ただどうしても子供の前で喧嘩をしてしまった場合はさきほどのような対処をきちんとすれば全く問題はありません。それを頭に入れて、日々ストレスの多い生活を上手に乗り切っていきましょう。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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