8000人もの赤ちゃんにそれぞれ違う歌を届け、ベテラン助産師の取り組み

妊婦にとって「お産」は常に不安と恐怖心がついて回るもの。ですがそれと同時に得られる喜びも大きく、それは出産を助ける側にも同じことが言えます。

中でも40年のベテラン助産師キャリー・アンドリュージャジャさんによる出産は特別だと言われています。妊婦たちは安心して出産に望めるのはもちろんのこと、生まれて間もない赤ちゃんにもあるサプライズを用意しているからです。

ペンシルバニア州のピッツバーグにある産婦人科に勤めるアンドリュージャジャさんは40年のベテラン助産師の名の他に「歌うお医者さん」の名も持ち合わせていて、過去に8000人以上もの赤ちゃんに「What a Wonderful World」や「Happy Birthday」を歌ってきたそうです。

なぜ歌い出すようになったのか、その経緯を尋ねてみると、アンドリュージャジャさんが研修期間中に出会った助産師が歌っていたことがきっかけだったといいます。その後、彼の引退に伴い、アンドリュージャジャさんが歌のバトンを引き継ぐことになったんだとか。その後は赤ちゃんの出産ごとに歌を歌い続けていたと言います。

また、アンドリュージャジャさんは「出産は妊婦にも、その家族にも精神的につらいものです。だけど僕達みたいに出産を手助けする側は、常に笑顔を忘れず、心の中でお祝いの歌を歌って喜んであげるべきだと思っています」とコメント。

しかし2年前から助産師を辞め、今度は産科医として最後に立ち会った妊婦のリンジー・グリムスさんとその赤ちゃんルエラちゃんの様子を見届けるため今年の6月16日まで勤務したそう。

これまでに何千もの赤ちゃんを家族の元に送り届けてきたアンドリューさん。そんな彼は「初めて立ち会い、歌った出産も、その後の出産もどれもが特別で大事なものだよ」とコメント。さらに動画の中では他のスタッフに向けて、「どの赤ちゃんも平等に大切な存在だということを忘れないでね」とエールを送っている。

さらにピッツバーグの町では彼の今までの功績を称え、5月16日に「ドクターキャリー・アンドリュージャジャの日」と名付けたそう。彼の今までの思いやりがいろいろな形で連鎖することを祈る日になりそうだ。

(大紀元日本ウェブ編集部)