肥満、新型コロナ重症化のリスク要因 米国は脆弱=仏専門家

[パリ 8日 ロイター] – フランスの感染症専門家は8日、肥満が新型コロナウイルス感染症の重症化する主要リスクで、肥満率の高い米国はとりわけ脆弱との認識を示した。

感染症の権威で新型コロナ対策で仏政府に提言するジャン・フランソワ・デルフレシ氏はラジオとのインタビューで、年齢や持病、肥満などによるリスクを踏まえ、国内人口6700万人中最大1700万人が、新型コロナ感染の深刻なリスクにさらされているとの試算を示した。

さらに「若年層にも感染する。とりわけ肥満の若年層は気をつける必要がある」と警告。「そのため、肥満の問題が深刻な米国の状況を懸念している」と語った。

若年層の致死率は2%程度、より脆弱な患者では14%と指摘。また、感染者の88%は季節性インフルエンザと同様の症状にとどまっているとした。

また、フランスではまだ集団免疫を獲得する状況からは程遠いとし、「初期のデータによると、免疫の達成率は予想よりも低い約10─15%」と述べた。

同国では7日時点で、新型コロナ感染症による死者が1万人を突破。確認された感染者と感染の疑いがある人も10万9069人に達した。

デルフレシ氏は、3月17日から少なくとも今月15日にかけ実施されている感染拡大防止に向けたロックダウン措置の解除は時期尚早と警鐘を鳴らした。

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