トランプ米大統領、移民の入国を一時停止する大統領令に署名

[ワシントン 22日 ロイター] – トランプ米大統領は22日、新型コロナウイルスの感染拡大が続く間、移民の入国を一時停止する大統領令に署名した。

トランプ氏は、定例記者会見で「偉大な米労働者を守るため、米国への移民の入国を一時的に停止する大統領令に署名したところだ。これにより、失業中の全ての米国民が、経済再開に伴い職を得る機会を最優先で得られるようにする」と述べた。

また、「米国の(新型コロナ)患者のために医療リソースを確保」することにつながるとも述べた。

大統領令の有効期間は60日。失効前に見直しを行い、延長される可能性もある。

11月の大統領選を前に、トランプ氏が新型コロナ危機を利用し、移民抑制というかねてからの政策目標を実行するのが狙いとの見方が出ている。

ホワイトハウスの弁護士らが大統領令の文言策定に終日取り組み、一部の当局者は、署名は23日になる可能性があると述べていたが、側近によると、トランプ氏が速やかな署名に意欲的だったという。

トランプ氏は厳しい移民政策を看板に掲げてきたが、主な移民抑制策の多くは裁判所で退けられており、法律専門家らは今回の大統領令も裁判に直面する可能性があると指摘している。

国土安全保障省の当局者が匿名を条件に語ったところによると、大統領令は、米国外から永住権を申請する人が対象で、すでに国内にいる申請者は対象外という。

ホワイトハウスの内情に詳しい関係筋は、トランプ氏と側近らが週末に大統領令について協議したと述べ、大統領令はトランプ氏の地盤を意識したものだと指摘した。「(トランプ氏は)かねてから望んでいた。そこに(新型コロナの)パンデミック(世界的大流行)が起き、それが完全に可能になった」と語った。

*内容を追加して再送します。

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