仕事中、猛烈に眠くなる事はありませんか?特にランチをお腹いっぱい食べた後、つまらない会議なんかあったら、ますますまぶたが重くなりますよね。そこでつい居眠りをして、ボスに怒られたという経験があるかもしれませんが、ちょっと待って。昼寝は、正常な身体を維持するのに、重要だという説があるのです。
ニューヨーク州のウェイル大学で睡眠の研究を行っているスコット・キャンベル氏は、「昼寝は健康上、必要です。身体が昼寝を欲しているのに、それをなぜ抑制しなければならないのでしょうか」と語っています。キャンベル氏によると、昼寝は身体のメカニズムに合っているのです。
私達の身体は、24時間の間に2回、睡眠をとるようにプログラムされています。一回目の睡眠は真夜中から午前7時まで。そして、2回目にまぶたが重くなってくるのが、ちょうど昼食後の1時から3時なのです。睡魔が襲う2回の時間帯は、丁度私達の身体の体温が少し下がる時と一致します。この「体温の低下」は、食事をしてもしなくても、またよく休んでいてもいなくても、誰にでも起こります。
多くの研究によると、たった15分間の昼寝でも心理的、肉体的な能力が向上し、午後の時間は精神状態も安定すると言われています。キャンベル氏の研究によると、年配の人であればあるほど、昼寝の後にみせる認識能力や反射能力の向上が顕著なのだそうです。
昼寝をすると、夜眠れなくなるのでは、という説もありましたが、それは迷信だとキャンベル氏は言っています。彼の研究によると、昼寝をしても、昼寝をしなかった日と同様に、深く、長く眠るのになんの問題もないと言います。また、昼寝をした日は夜になると1時間長く眠るようになるという結果もあります。
競争の激しい現代社会では、能率を上げたかったらもっと昼寝を推進するべきでしょう。幼い子供たちは、自然にお昼寝をして身体の調整を行っています。それが理に適っているからでしょう。それなら、私達大人の身体も短い「シエスタ」が必要なのではないでしょうか?
昼寝の習慣は、暑い国でよく見られます。太陽がぎらぎらと照り付けるお昼時は、ゆっくり木陰でお昼寝するのが一番なのです。
もし、ランチタイムに昼寝する時間がある方は、ぜひ試してください。昼寝はデスクの上につっぷしてするよりも、他に静かになれる場所を選ぶといいでしょう。明かりを暗くして、カーテンを閉めて下さい。30分以上休むと深く眠り込んでしまい、身体にエンジンがかかるまでに時間がかかるので、20分から25分にアラームをセットしてから寝てください。昼寝は浅く、長すぎず、を忘れずに。
昼寝はどうしてもできないが元気を出したいという人は、なるべく甘いものをとるのを控えましょう。甘いものは短い間だけしか持ちません。その代り、たんぱく質や炭水化物を多く含む食べ物を食べるとよいでしょう。カフェイン入りの飲み物は、依存しやすいのであまりお勧めできません。
ストレスの多い職場では、午後になると仕事の能率も下がりがちですが、昼寝をすることでパワーも戻ってきます。
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