米、中国人記者のビザ厳格化へ新規則 11日から期限設定

[ワシントン 8日 ロイター] – 米国が中国人記者を対象に査証(ビザ)発行のガイドラインを厳格化した新しい規則が11日に発効する。この規則では、中国人記者のビザ有効期間が90日に制限される。延長は可能だが、通常、こうしたビザには有効期限はなく、勤務先が変わらない限り更新の必要はない。

この規則について、米国土安全保障省は中国による「独立したジャーナリズムに対する抑圧」を受けた対応と説明、中国での米国人記者の扱いを踏まえた措置であるとしている。

両国はここ数カ月、記者の扱いを巡り応酬を繰り広げている。米政府は2月下旬、米国に拠点を置く中国の主要国営メディア5社を大使館と同等に扱う方針を表明。その翌日に中国は、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のコラムが人種差別的と非難し、同紙の3記者の記者資格を取り消した。また3月には米主要3紙に所属する記者の取材証を剥奪すると発表した。

米国土安全保障省の当局者は匿名を条件に、新たな規則によって中国人記者のビザ申請の審査頻度が高まり、米国内の中国人記者が全般的に減少する見通しだと述べた。「国家安全保障の強化につながる」という。

新たな規則は香港やマカオのパスポートを所持する記者には適用されない。

米中関係は新型コロナウイルスの感染拡大を巡っても悪化している。

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