米国カリフォルニア州ベイエリアはまるで火星にいるような朝を迎えた。サンフランシスコやオークランド、バークレーはオレンジと赤色の空に覆われ、遠くで猛威を振るう山火事の影響で灰が降り注いだ。
CNNの気象学者ジャドソン・ジョーンズは「山火事の現場近くで煙と灰がさらに濃くなると、日光が完全に遮断され真夜中のように暗くなることがある」と語った。
住民らは電気をつけ、真夜中のように真っ暗な空を見つめた。風が遠くから山火事の煙を運んでいた。山火事「クリーク・ファイア」と「ノース・コンプレックス・ファイア」はいずれも320キロメートル以上離れた場所で発生していたが、ベイエリアでもその影響を確認できる。オレゴン州セーラムなど別の場所でも同様に世界の終末を思わせる山火事が観測された。
ベイエリア大気質管理区報道官のエリン・デメリットは、カリフォルニア州全土で猛威を振るう山火事の煙により、ベイエリアでは25日連続で大気汚染警戒アラートが発令されたと語った。これは2018年に発生した山火事「キャンプ・ファイア」時の連続14日間を上回る最長記録だ。
ジョーンズは「煙と灰がまるで自然発生したインスタグラムのフィルタのようだ」と述べ、「大気中の粒子が日没や日の出時の微粒子と同様に太陽光を反射している」と説明した。
サンフランシスコを覆うオレンジ色の空に、スネハ・パティルは「目が覚めたら火星の空の下にいたみたい!」と書き込んだ。
午前10時に近所の家々の電気が点いている様子に、オークランド在住のミシェル・マッケオンさんは「世界の終わりのようで恐ろしい。1988年からベイエリアに住んでいるけど、こんな不気味な空は初めて」とCNNに語った。
またオークランドで古着屋を営むマヤ・メッソリアーノさんは、空に変化は見られるが煙の匂いはしないと語った。
気候科学者のピーター・グレイクは水曜、バークレーの自宅近くの空を撮影しようと試みたが、見たままを切り取ることはできなかったという。
「1978年からカリフォルニア北部に住んでいるが、こんな空は見たことがない。今(午前10時15分)はまるで真夜中のようですが、空は黒ではなく真っ暗な赤に染まっている」と書き込んだ。
(大紀元日本語ウェブ)
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