米加州、コロナワクチン独自審査へ 年内の広範な供給見込まず

[ロサンゼルス 19日 ロイター] – 米カリフォルニア州のニューソム知事は19日、新型コロナウイルスワクチンの安全性と初期の供給計画について州独自の審査を行うと発表した。年内に州民に広くワクチンを供給できる可能性は低いとの見方も示した。

同知事は記者会見で、米食品医薬品局(FDA)が承認したワクチンを州民に供給する前に、疫学や生物統計学、感染症などの専門家11人で構成する州のパネルが独立した審査を行うと述べた。

新型コロナワクチンを巡っては、米政府が開発を急ぎ、トランプ大統領が大統領選挙前の供給の可能性に言及する中、当局の承認手続きに政治的な介入が入り、安全性がなおざりにされるとの懸念がある。

ニューヨーク州のクオモ知事も9月、新型コロナワクチンの承認手続きが政治化されているとの懸念から、連邦政府が承認するワクチンについて州独自の審査を実施すると明らかにしている。

ニューソム知事は、11月3日の大統領選の結果にかかわらず州独自の審査を行うとした。また、最も楽観的な予測でも、年内に州民に広くワクチンを提供できる可能性は低いとし、「今年のうちに近所の薬局に行って接種を受けられると期待すべきではない」と述べた。

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