アフガン駐留米軍、トランプ氏は一部削減で譲歩か=関係筋

[ワシントン 16日 ロイター] – トランプ米大統領はこのほど電撃的に国防総省トップを入れ替えたが、新たなチームは同氏が主張してきたアフガニスタン駐留米軍の年内撤退をまだ示唆していない。このため、削減は一部にとどまるとの見方が米高官や同盟国の間で強まっている。

米高官は、現在約4500人いるアフガニスタン駐留米兵を来年初めまでに約2500人に減らす命令が数日中に正式に出されるとの見通しを示した。

北大西洋条約機構(NATO)高官も、クリスマスまでに2500人から3000人程度に削減する計画が間もなく発表される可能性があると述べた。

トランプ氏が9日に電撃解任したエスパー前国防長官は、クリスマスまでにアフガニスタン駐留米軍を完全撤退させるというトランプ氏の方針などに慎重な姿勢を取っているとされていた。

米国防総省高官がロイターに明らかにしたところでは、エスパー氏の職務を引き継いだミラー国防長官代行は、同盟各国の防衛閣僚らへのあいさつの電話でアフガニスタンの問題を取り上げた。この米国防総省高官は、トランプ氏が状況が許すより早期の撤退を強行することはないとの見通しを示した。

複数の米高官によると、NATO加盟の同盟国が米軍の兵站(へいたん)支援に依存していることもあり、米軍が今、完全撤退することは困難とみられている。

トランプ氏の早期全面撤退方針については、アフガニスタンで反政府武装勢力による治安悪化を考えれば無謀だとの批判が出ていた。

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