バイデン氏、共和支持なしでもインフラ計画推進へ=米エネルギー長官

[ワシントン 4日 ロイター] – グランホルム米エネルギー長官は4日、バイデン大統領が発表した2兆ドルのインフラ投資計画について、超党派の合意がまとまらなければ、大統領は共和党の支持を得ずに法案を推し進める用意があるとの見方を示した。

同長官はCNNの番組で、バイデン大統領は共和党の支持を得ることを望んでいるものの、それがうまくいかなければ、民主党の賛成だけで上院の法案通過が可能になる財政調整措置(リコンシリエーション)と呼ばれる手続きの活用を支持する公算が大きいと指摘。

「バイデン大統領は米国のために仕事をする目的で大統領に選ばれたと述べている。民主党、共和党支持者を含め全米の大部分の国民が国のために資金を使い、世界的な競争に負けないようにすることを支持するのであれば、大統領はそれを実行する」と述べた。

その上で、現時点で大半の国民はバイデン大統領の計画を支持しているとした。

バイデン氏は就任後、共和党と協力したい考えを繰り返し表明してきたが、インフラ計画に超党派の支持が集まる可能性は今のところ低そうだ。

共和党のロイ・ブラント上院議員は4日のテレビ番組で、共和党の支持を求めるなら計画の規模を大幅に削減すべきだと述べた。

「道路や橋、港湾、空港に加え、水道やブロードバンドまで全て見直しても、バイデン氏の計画の30%に満たない規模になる」とし、一部の共和党議員にとっては6150億ドル程度のより小規模な案のほうが受け入れやすいとの考えを示した。

共和党のロジャー・ウィッカー上院議員は「大統領が提案したのはインフラ法案ではなく大規模な増税だ」と批判した。

バイデン氏の計画では、トランプ前大統領と議会共和党が2017年に35%から21%に引き下げた法人税率を28%に上げることを想定している。

ディーズ国家経済会議(NEC)委員長は、バイデン氏のインフラ投資は長期的な計画であり、雇用創出に極めて重要だと強調した。

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