真面目で勤勉だった司馬光は、中国北宋の儒学者であり、政治家でもあった。 仁宗皇帝は自分が亡くなる前、国有財産から忠実な大臣たちへ褒美を与えるよう命令を下した。司馬光も、褒美を授かる大臣の中の一人だった。
仁宗皇帝が亡くなった後に君臨した英宗皇帝は、命令に従って各大臣に褒美を与えようとした。すると、司馬光はため息をつきながら思った。「国の財産は豊かではなく、人民も貧しい生活を送っている。なのに、どうしてこんなに多くの褒美をもらえるだろうか。やはり、褒美は皇帝にお返ししよう」
しかし、先皇の意向に逆らうことはできないため、司馬光は褒美を受け取るしかなかった。彼は授かった褒美の大半を朝廷に献上し、事務費として使った。残りの一部は、お金に困っている友人や親戚に送り、彼の手元には一銭も残らなかったという。
(翻訳編集・淳萌)
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