【歌の手帳】行きなやむ
行きなやむ牛の歩みに立つちりの風さへあつき夏の小車(玉葉集)
歌意「真夏の炎天下。荷車を引く牛の歩みは重く、行き悩んでいるようだ。その車が巻き上げるのは、乾いた地面から立つ土ぼこり。風さえも熱気を帯びていて、よけいに暑さを感じさせる」。
藤原定家(1162~1241)の歌です。平安貴族による栄華の時代から二百年が下ったこの頃には、何やら夏の風景までが気だるさを思わせます。歌中の「小車」は、貴人が乗る牛車(ぎっしゃ)ではなく、庶民がつかう荷車と思われます。
不思議なことに、日本には「馬車の歴史」がありません。朝鮮半島から日本にもたらされた在来馬(木曽馬など)は、山地の荷駄には適していますが、都大路で重い木輪の車を引くには力不足だったのです。
(聡)
(読者の皆様へ)下のコメント欄へ、ご自作の「短歌」「俳句」をお寄せください。歌にまつわるお話も、ぜひお書き添えください。皆様とともに作り上げる、楽しいコーナーにしたいと願っております。なお、狂歌や川柳は、また別の機会とさせていただきます。お待ちしております!
関連記事
釈迦牟尼佛が父王の死に際し、人生の無常や執着を超える道について語り、難陀に出家を促すまでの感動的な物語。
断食の基本は「賢く食べること」 老廃物を輩出し、細胞を健康にして免疫力を高めるために、食べない時間を決めることなのです。顔中に吹き出物があった人が断食をして、吹き出物がきれいに消えた人を見たことがありますが、本当に美しい肌になりました。
香港で唯一の「レゴ認定プロビルダー」の洪子健さんのチームは最近、長さ26メートル、幅1.78メートルの中国絵画の至宝「清明上河図」を再現し、ギネス記録に認定した。
歳を取れば更年期障害。しかし、心を磨いてきた人にはなんてことはない。気分が軽いということは執着が少ないということ。どんな欲望や執着に対しても、離れて淡々とすると、体は軽くなる。
プロのテクニックで南向きの窓もピカピカに!筋を残さず仕上げるためのスキージー技術と道具の選び方を解説