ハイチで14日に起きたマグニチュード(M)7.2の地震による死者は、22日時点で2207人に達した。写真は8月21日、レ・カイ近くで撮影(2021年 ロイター/Henry Romero)

ハイチ地震1週間、死者2200人超える 政情不安も影落とす

[マルセリーン(ハイチ) 22日 ロイター] – ハイチで14日に起きたマグニチュード(M)7.2の地震による死者は、22日時点で2207人に達した。被害に見舞われた同国南西部の各地では同日、教会の日曜ミサや葬儀が執り行われ、市民らは震災の死者を悼んた。

被害が大きかった南西の都市レカイの郊外では、カトリック協会で震災後初となる日曜ミサが開かれ、約200人の信者が集まった。教会が倒壊した地域では屋外で葬儀が行われ、マルセリーン村では損壊したカトリック系学校の前に数十人が集まり、同一家族の4人の死者の葬儀が執り行われた。

地震は、先月のモイーズ大統領暗殺により政情が不安定化している中で起きた。人権団体の人権保護全国ネットワーク(RNDDH)は、アンリ首相が暗殺があった夜に主犯格の容疑者の1人、ジョセフ・フェリック・バディオ氏と電話で話したと報告、国内で波紋を呼んでいる。

アンリ首相の側近は21日、ツイッターへの投稿で、首相からバディオ氏とは一度も話したことがないと説明を受けたと明らかにした。

当局によると、地震ではなお344人が行方不明で、1万2268人が負傷した。

復旧活動は洪水や道路損壊によって停滞しており、支援の遅れにより南部の複数の町では物資を運ぶトラックの略奪が起きており、治安を巡り懸念が強まっている。

フランスの在ハイチ大使館は22日、同国の救助隊員40人が現地に到着し、レカイに水処理装置を配備し、1日22万リットルの飲料水を供給すると表明した。

関連記事
最近、バルト海にある二本の重要な海底ケーブルが損壊し、ドイツ、スウェーデン、フィンランド、リトアニアの四か国が […]
米国議会は中国の最恵国待遇の取り消しを提案。AI技術競争において優位を目指す「AIマンハッタン計画」も始動。中国経済への影響が注目される
トランプ次期大統領は緊急事態宣言を準備し、不法移民の強制送還計画を発表した。計画では特に中国籍の兵役年齢の男性を優先している
米司法省は最近、IR事業をめぐり日本の政府関係者に賄賂を渡すよう指示して、中国企業のCEOを海外腐敗行為防止法違反の容疑で起訴した。
豪州初の女性宇宙飛行士ベネル=ペッグ氏は、シドニーの会議で「宇宙には地球上の砂浜の砂粒に例えるほどの恒星があり、生命の存在は確実だ」と語り、太陽系内外での地球外生命探査の可能性に期待を寄せた。「宇宙での発見は生命の理解を深める貴重な手がかりになる」と強調。