マスク氏のスペースX、衛星打ち上げ計画にNASAが懸念
[ワシントン 9日 ロイター] – 米航空宇宙局(NASA)は、実業家イーロン・マスク氏率いる宇宙企業・スペースXが衛星インターネットサービス「スターリンク」向けに計画している約3万基の人口衛星打ち上げに懸念を示した。
スペースXはスターリンク向けに既に約1万2000基の衛星を打ち上げる許可を得ているが、第2世代のコンステレーション(衛星網)として約3万基の打ち上げを申請している。
NASAは連邦通信委員会(FCC)に対し、書面で「接近頻度の大幅な増加の可能性や、NASAの科学・有人宇宙飛行に生じ得る影響について懸念している」と伝えた。
同局によると、現在軌道上で追跡されている物体の総数は2万5000個で、高度600キロ以下では約6100個ある。スペースXの第2世代による拡張で、軌道上の追跡物体は2倍以上に増え、600キロ以下では5倍以上に増加するという。
アマゾン・ドット・コムや衛星放送大手のディッシュ・ネットワークも、スペースXの計画を巡りFCCに懸念を表明している。アマゾンは自社の衛星インターネット計画「プロジェクト・カイパー」を通じ、3236基の衛星建設に少なくとも100億ドルを投じる計画を打ち出している。
*写真を差し替え再送します。
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