食物から最大限の栄養を引き出す6つの方法

あなたは今、スーパーで有機栽培バナナを買いました。帰宅して座ったら1本皮をむき、その風味を味わいながら、このバナナ1本で自分の体に必要なすべての栄養素が摂れると考えます。でも、本当にそんなことができるのでしょうか? 

米国農務省によると、バナナ1本で約326mgのカリウム、28mgのマグネシウム、5mgのカルシウム、144㎍の葉酸を摂取することができるそうです。 しかし、実際には、体が吸収して活用できる栄養素は、ここまでではないかもしれません。

土壌の健康状態、栽培環境、加工、輸送、保管の過程など、さまざまな要因が、生鮮食品であれ加工食品であれ、食品の栄養価に影響を与えることが分かっています。また、1日の終わり、つまり食べ物を摂取した瞬間のあなたの状態も、食べ物からの栄養素の吸収や利用を効率的に行うことに影響を与えます。

ここでは、体の吸収力を高め、食べ物から摂れる栄養素を最大限に活かすための6つのコツをご紹介します。

1.食べ物にバリエーションを持たせる
毎食、体に良いものを豊富に用意すれば、特定の栄養素が不足することも少なくなります。特定の栄養素が不足すると、体内の生化学反応に悪影響を及ぼし、その結果、細胞や臓器の機能に影響を及ぼすことがあります。

2.アロエベラのサプリメントを摂取する
アロエベラは火傷などの皮膚トラブルの自然治療薬として知られていますが、実はビタミンの生物学的利用率も高めることができるのです。

雑誌『植物医学(Phytomedicine)』に掲載された研究では、研究者は2種類のアロエベラ(全葉エキスと内葉ジェル)をテストしました。その結果、どちらのアロエもビタミンCとビタミンEの血しょう中の滞留時間を延長することがわかりました。

アロエベラは、胃酸を調節して栄養素の消化を最適化し、腸管を修復して栄養素の吸収をよくすることで、栄養吸収を助けます。アロエベラのサプリメントは、ジュース、ジェル、パウダー、錠剤などの形で作られることが多いです。

3.毎食の食材を賢く組み合わせよう
食品またはサプリメントを適切に組み合わせることで、栄養の吸収を促進することができます。 例えば、ビタミンDは食物やサプリメントから摂取したカルシウムの吸収を助ける働きがあります。これは、ビタミンDが食事で摂ったカルシウムの腸での吸収を促進する働きを誘発するためです。

必須アミノ酸をすべて摂取するためには、タンパク質を含むさまざまな食品を食べることが必要です。 完全なタンパク質は、通常、動物性食品、大豆食品、キヌア、アマランサスから摂取します。植物性タンパク源は不完全ですが、適切に組み合わせることで完全なタンパク質を摂取することができます。例えば、豆類はご飯と、ナッツバターは全粒粉と、レンズ豆は大麦と。

脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)は、腸で吸収されるために脂肪と組み合わせる必要があります。主な脂肪源は、種子、アボカド、ナッツ、オリーブオイルなどの不飽和脂肪酸が好ましいです。例えば、ケールやほうれん草はビタミンAやKが豊富です。オリーブオイルをかけ、麻の実やかぼちゃの種を添えるとより効果的です。

4.よく噛んで食べる
消化は歯から始まるので、よく噛むことで吸収をよくすることができます。多くの人が時間をかけて噛んでいません。食べ物が液体になるまで噛んでください。種類によっては30回以上噛む必要があります。

5.コーヒー・お茶の摂取量に気をつける
コーヒーやお茶に含まれるカフェインは、カルシウム、鉄、マグネシウム、ビタミンB群の吸収を妨げ、ビタミンB6の枯渇を招きます。

これを避けるためには、食事と一緒にこれらの飲料を飲まないことです。また、コーヒーやお茶には利尿作用があり、消化酵素を減少させ、消化や栄養吸収を妨げます。

6.ストレスを軽減する
自分ではコントロールできないストレス、特に慢性的なストレスは、ビタミンB群、ビタミンC、マグネシウムなど、特定の栄養素の体への必要量を増加させる可能性があります。そのため、瞑想、ヨガ、プログレッシブ・リラクゼーション、深呼吸、太極拳などのストレスを軽減するエクササイズを毎日行うことが、栄養の吸収を高めるカギとなります。また、夜7〜8時間の十分な睡眠をとることなども、ストレスを軽減するための重要なポイントです。

概要:栄養価の高いものを食べていても、その栄養のすべてを体に吸収できていない場合があります。 しかし、役に立つ方法を活用して、食べ物から栄養を吸収する体の能力を効果的に高めることができます。

この記事はNaturallySavvy.comに掲載されたものを、許可を得て、「大紀元時報」の英語版、中国語版が転載・翻訳したものです。英文記事はこちら:How to Maximize Nutrient Absorption

(翻訳・李明月)