12月19日、中国の国家衛生健康委員会(NHC)は、新型コロナウイルス感染を封じ込めるゼロコロナ政策の大半が解除されて以来初めて、コロナ関連の死者を報告した。写真は上海で撮影(2022年 ロイター/Aly Song)

中国、ゼロコロナ転換以来初の死者報告 増加に警戒感

[北京 19日 ロイター] – 中国の国家衛生健康委員会(NHC)は19日、新型コロナウイルス感染を封じ込めるゼロコロナ政策の大半が解除されて以来初めて、コロナ関連の死者を報告した。感染はなお広がっており、死者がさらに増える可能性に警戒感が強まった。

NHCは2人の死者を確認。前回死者が報告されたのは12月3日で、その数日後に政府はゼロコロナ政策を大幅に緩和した。

新たに報告された2人を含む累計の死者数は公式統計で5237人と、14億人の人口のごく一部で海外に比べても非常に少ない。

NHCが報告した18日時点の有症状感染者は1995人と、前日の2097人を下回った。無症状の感染者数公表は先週停止した。

中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では19日午前に、2人の新たな死者のハッシュタグがトレンド1位となった。

あるユーザーは「不完全な統計に意味があるのか」と投稿し、別のユーザーは「国民をだましているのではないか」と疑問を投げかけた。

中国メディアの財新は16日に国営メディアの記者2人がコロナ感染後に死亡したと報じ、翌日には23歳の医学生が死亡したと伝えていた。公式統計に含まれているかは不明。

NHCに集計の正確性について問い合わせたが、回答はまだない。

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