大学教授の有馬義秀さんは2022年12月30日、福岡サンパレスホールで神韻芸術団の公演を鑑賞した。(寺田崚平/大紀元)

「力強さの中にも優雅さのある舞踊」神韻の奥深さを堪能

九州一の都市でありアジアの玄関口とも言われる福岡で、中国古典芸術を体現する神韻芸術団の公演が、29日から31日まで行われている。鑑賞した観客からその体験を伺った。

アーティストの動きに合わせ自在に変化する、CGを駆使したバックスクリーンは神韻舞台のひとつの特徴だ。「動きとぴったり一致している。ダンサーが飛んでいく様子は絶妙に描かれていた」とコンサルタント会社を経営する内田竜夫さんは語った。

「水袖の舞はグラデーションが美しかった。チベットの舞踊も力強い」とダンサーの表現力を称えた。中国伝統文化の復興を掲げる神韻は、中国本土では上演できない。「世界中に知らせたい、伝えたいという想いは理解できる」と語った。

神韻は歴史、神話、四季、信条、勇気などテーマに合わせた20あまりの演目を観客に届ける。「劉備の演目は印象深い。子を守り井戸に身を投げ込る劉備の妻の悲しみは際立っていた」と物販経営者の今村瑠弥さんは述べた。

歌唱の演目では、歌詞からは神韻の「世界観」を感じ取ったという。「それぞれの世界観がある中で自分が『これだ』と思う世界観に入ることは素敵だと思う」と述べた。

神韻は、神仏が人に与えた文化も舞台の中で描いている。今村さんは、人と神、天との繋がりについて尋ねると「結局、人が行くところは一緒だと思う」と語った。

大学で教鞭を取る有馬義秀さんは夫人と共に鑑賞した。「人間とは思えないダンスや芸術性だった。時代物が良く、古代の中国の美しさを表していた。皇帝になったような気分になるだろう」とその芸術価値の高さを称えた。

そして、現在の共産党体制の中国では「こういった芸術は難しいだろうと思う。彼らも中国で公演がしたいでしょう。それができないのは残念だ」と述べた。

ニューヨークを拠点とする神韻芸術団は、数十年にわたる共産主義支配によって破壊された中国の伝統文化を復興することを使命とする中国古典舞踊と音楽の芸術団。同規模の芸術団を8つ抱え世界を巡回する。2023年の世界公演では、5大陸20カ国以上、約180都市をめぐる。

福岡サンパレスの公演は31日昼まで。この後、広島文化学園HBGホールで1月2から3日まで2公演、次に兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホールで6日~9日まで行われる。京都、鎌倉、川口、宇都宮、東京新宿、名古屋を1月31日まで巡る。ツアー日程は公式サイトで確認可能だ。

大紀元は神韻芸術団の後援メディアとして、2006年の芸術団創設以来、観客の反応を取材しています。

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