3月6日、米通商代表部(USTR)は、遺伝子組み換えトウモロコシなどバイオ技術を使った農産物の輸入を制限するメキシコの計画を巡り、同国へ公式な協議を要求した。写真は2022年8月、メキシコのトルカで撮影したトウモロコシ(2023年 ロイター/Edgard Garrido)

USTR、遺伝子組み換え農産物制限巡りメキシコに公式協議要求

[シカゴ/ワシントン 6日 ロイター] – 米通商代表部(USTR)は6日、遺伝子組み換えトウモロコシなどバイオ技術を使った農産物の輸入を制限するメキシコの計画を巡り、同国へ公式な協議を要求した。

USTRはここ数カ月、遺伝子組み換えトウモロコシの輸入を禁止するメキシコの計画について、同国の当局者と非公式な協議を重ねてきたが、米国側が満足する結果は得られなかった。

公式な協議は、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に基づく紛争解決委員会の設置を求める米国の要請へ向けた第一歩となる。最終的に協議が決着しない場合には、米国の報復関税発動につながる可能性もある。

USTRのタイ代表は声明で「メキシコの政策は何十億ドル相当の農産物貿易を妨げる脅威をもたらし、対応されなければ、気候変動と食糧安全保障の課題に取り組む上で必要な技術革新を抑え込むだろう」と指摘。「これらの問題にメキシコとともに対処する中で、われわれはこうした協議が生産的になることを期待する」と強調した。

メキシコ経済省はUSTRの要求について、「協調的な手法」で決着を求めるものだと解釈しており、協議の場ではメキシコの政策が貿易に弊害をもたらさないことを示すと表明した。

関連記事
米政府はイランに対し、トランプ氏暗殺の陰謀を戦争行為と警告。11月選挙を前に警戒が強まっている。容疑者が逮捕される中、暗殺未遂は今年3回目で、異例の状況が続いている
マイク・タイソンが31歳年下のジェイク・ポールと11月15日に対戦。初回KOを目指すタイソンに対し、ポールは4ラウンド以上の持久戦を目論む。なぜ挑むかの質問にタイソンは「今の方が人間として楽しめるから」と答える
米国13州とワシントンD.C.は、TikTokが依存性のあるアルゴリズムで青少年に害を及ぼすとして提訴した。罰金は20億ドル以上の可能性。青少年のメンタルヘルス問題や個人情報収集のリスクが争点となる
FDAは、現行のGRASのような一般的に安全とされている食品物質も、これまで問題となっていた慣習のような、企業に任せずに食品の安全性を検証する新体制を作ろうとしている。現在横行している超加工食品には有害なものがあり得るという見解からだ。FDAはそのために予算を増やし獲得しなければならない。
クリーンエネルギーは注目されている一方で、これらの生産に必要な鉱物の大部分が中国から供給されるため、競争国に依存するリスクが懸念されていると専門家は指摘している。