中国測量船が屋久島周辺の領海に侵入、懸念伝え抗議した=官房長官
[東京 8日 ロイター] – 松野博一官房長官は8日午後の会見で、中国海軍の測量艦1隻が同日、鹿児島県・屋久島の南西の日本領海内に侵入したことに対し、外交ルートを通じて中国に対して強い懸念を伝え、抗議したと述べた。
松野官房長官は、中国測量艦の行動の目的について確たることは言えないとした上で「中国は近年、わが国周辺における軍事活動をますます拡大・活発化させており、今回の領海内航行についても、その一環とみられる」との見方を示した。続けて「海上自衛隊の艦艇による監視等を行うとともに、外交ルートを通じ、わが国周辺における中国海軍艦艇等のこれまでの動向を踏まえて強い懸念を伝え、抗議した」と語った。
また、中国海警局に所属する船舶2隻が同日、沖縄県・尖閣諸島(中国名:釣魚島)周辺の領海に侵入し、現在も領海侵入を続けていることも明らかにした。この活動は「そもそも国際法違反であり、外交ルートを通じて厳重に抗議し、速やかにわが国領海から退去するよう強く求めた」と説明した。
関連記事
戦後最も厳しい安全保障環境に対応するため、政府は防衛装備移転を「重要な政策的手段」と位置づけ。木原官房長官は運用指針の見直しを「早期に実現」する方針を示した
中国共産党海軍の空母「遼寧」を中心とする艦隊が太平洋上で活動し、艦載機の発着艦訓練を集中的に実施した。防衛省は自衛隊艦艇や哨戒機を投入し、継続的な警戒監視と情報収集を行っている
中国共産党海軍の情報収集艦が沖縄・宮古島周辺海域を航行したことが確認された。防衛省は海自哨戒機を出動させ警戒監視を実施。南西諸島周辺で続く中共海軍の活動が改めて浮き彫りとなった
中国共産党政権が日本に対して軍事的・経済的圧力を強めている背景には、国内の不安定化と社会不安の深刻化を覆い隠す狙いがあるとみられている
日本の小泉進次郎防衛大臣は12日、米ヘグセス国防長官と電話会談。中国軍J-15が自衛隊F-15を30分ロックオンしたレーダー照射事件に深刻懸念を示し、日米同盟の抑止力を強調。中共・露共同巡航も協議した